またエンディングノートの必要性を説き、お経本も一揃えは用意したつもりだ。
お葬式に関することは、宗教面と習俗面の双方から学ぶべき事柄は多い。
宗教面での知識は、なるべくプロ用(雛僧用)のお経本から学びましょう。
お経についての講座は開催していないが、私なりの解釈で質問にはお答えしている。
例えば、熊本は浄土真宗が圧倒的に強い地域だ。
その真宗では、いつの頃からか「忌中紙」ではなく「還浄」を貼る習慣が根強い。
気持ちは非常に良く分かるが、しかしこれは宗教的に間違いである・・・
ということを、本山は本願時新報に書いた。(2001年頃)
還相回向・往相回向の関係から、半分しか正解ではないということか。
結局、何も貼らない方が良いということだろう。
こんな風に、私は、機関紙を取ることを勧めている。
どの宗派を取ったらよいかというのは、自分の周りにある宗派からと答えている。
また質問事項があれば、それぞれの宗派には教学伝道部のような機関があり、
宗教上の事柄は直接そこへ質問することも奨励している。
近くの僧侶へ尋ねるのも悪くはないが、私の経験上、
圧倒的にいい加減で物を知らない僧侶が多いし、回答も的を外れていたり、
小難しく捻りまわした揚句答えになっていなかったり・・・。
熊本県内も女性が司会を担当するケースが圧倒的に多いようだ。
というより、ホールで通夜・葬儀が当たり前だから、女性の採用も増えたのだろう。
そして業務との適性を見ていくうちに、女性中心の葬儀司会というのが普通になった。
話を伺ってみると、ナレーションなんて当たり前のようにやっているらしい。
同じ団体に所属する皆さんですが、お互いの顔と名前が一致しません。
折角ですから自己紹介、そして隣同士で組み合わせ(運です)。
それぞれにニュアンスの出し方について考察してもらいます。
語尾の音が上がる、下がる。
一か所だけ語勢が強い、弱い。
音の高さが高い音、低い音。
間が長い、短い、読みの速度が速い、遅い・・・など。
様々な事柄に楽しみながらチャレンジして、やがて気づく大切な司会のコツ。
さて「分かりやすい司会」って・・・どういう意味。
司会というのは、例えばメッセージ性の強い個所もあるし、情景描写の個所もある。
それぞれが折り重なるようにして文章は成り立っているし、
それを読んで表現する場合は、同じ表現方法の繰り返しは、原則有り得ない。
常に聞き手の事を考え、それは年齢、態度、能力などに考慮し、
一番適切で聴きやすい、分かりやすい表現方法を取るべき・・・etc。
じゃあ「一番適切で聴きやすい」って、具体的には・・・。
「分かりやすい司会」というテーマがあったとして、
深く掘り下げると、じやあ「○○」となり・・・次から次へと話は尽きない。
思えば、8年前に熊本に伺った時と現在と、何が大きく変わったか。
1. 私の講座がパソコンを普通に使うようになった
2. 遺影写真が白黒からカラーへ(サイズも四つ切から半切へ)
3. 映像表現が当たり前になった(スライドショーや動画)
4. 花祭壇の比率が圧倒的に多くなった
5. 礼状が白黒からカラーへ
6. 寺院・自宅葬がホール葬へ
7. スタッフに女性が多くなった(女性の髪の色が茶色に)
8. 私の白髪が増えた(おまけに太った)
たったの10年で業界はかくも変わってしまうのです。
そこで、これからの10年を予測してみると・・・
ポイントが見えてくると思います。
受講された皆さんは、これからの人たちですからね。
二日間、大変お疲れ様でございました。