この放送を見て、日本は経済的繁栄や技術進歩を得てきたけど、
地域社会(地縁)の繋がりは失ってきたなと改めて感じます。
地方によっては、「ご近所付き合い」が健在かもしれません。
しかし、都市部では(少なくとも私の周りでは)、
地理的に近いだけでお付き合いをすることはほとんど無いように思います。
私生活へ不必要な干渉を避けるために、
あえて「ご近所付き合い」しないのかもしれません。
「ご近所付き合い」の薄い地域では、
自宅で病床の老人を看病することは難しいでしょう。
私は先日引越しをしましたが、
相変わらず、ご近所付き合いとは縁遠い生活です。
ゴミ出しの際に、すれ違った人との挨拶をする程度でしょうか…。
そもそも「地域社会」とは、
定住生活をしない狩猟採集民族や遊牧民族に比べ、
定住生活をしている農耕民族を中心に形成さることが多かったそうです。
日本の場合は、江戸時代に村や町のあり方が安定したことによって、
地域社会が形成されてきました。その時代は、まさに農耕民族ですね。
今は農業する人が減り、一方でホワイトカラーが増えて、
都市部に人が行き来する遊牧民族型の社会になっているでしょう。
また、かつて地域社会の中心には、神社が存在してきたそうです。
地域社会の構成員は一つの神社の氏子としての帰属意識を持ち、
先祖代々の付き合いをするものとされていました。
今でも、初宮参りをすることは多いのではないでしょうか。
私の甥っ子は、初宮参りをしていました。
ただ、神社への帰属意識は強くなかったように思います。
形式的な参拝になっていた気がします。
地域社会は、その必要性が減ったからでしょう、
私の周りでは無くなりつつある傾向にあります。
同時に、近隣での相互扶助も無くなりつつあります。
醤油を貸したり借りたりなんて、もう見ませんからね。
一方で、地域の防犯活動、保護者の見回りなどは、
地域で協力して行われているようにも思います。
一時期、未成年者への犯罪が頻発したことが、
影響しているのかもしれません。
今後、老人が増え、高齢化社会が進めば、
近隣での助け合い(声の掛け合い等)も増えてくるのでしょうか。
地域社会の役割を、改めて意識してみても良いのかもしれません。
今まで通りの「ご近所付き合い」ではないのかもしれませんが、
老人の人口が増え、超高齢化社会になれば、
地理的な近さだけでお付き合いをする動機が増すかもしれません。