youtubeは、大人も子供も楽しめる一つの映像メディアになりました。
お笑い芸人の番組を、youtubeで見る子供も多いそうです。
サービスの開始当初は著作権の不正の温床と問題視もされ、
著作制作元から訴訟されてサービス停止の危機もありました。
しかし、企業がインターネットにおける著作管理をしてくれるメリットもあり、
(その頃は、個人での不正ファイル共有が流行した時期でもありました)
著作管理元とも協議を重ねて、今のサービスの形に落ち着いています。
インターネットの出現以来、著作物の管理は非常に難しくなっています。
最初に述べたyoutubeの映像もそうですが、
良く見られる映像作品は、テレビ制作会社が作ったものがほとんどです。
また音楽家が演奏した楽曲も、良く視聴されています。
専門家が制作した作品は質が高いですから、当然と言えば当然ですが…。
韓国では、映像産業の違法ダウンロードの市場規模は約2700億円。
これに対して正規の映像産業規模は約600億円だそうで、
違法な市場の方が大きくなっています。
日本でも、同様に違法な音楽市場が正規の市場を上回っていると聞きます。
CDが売れない時代になってきていますし、
数字の上でも著作物の管理の難しさが表れていると思います。
このような状況を受けてでしょう、
2010年1月から、著作権法が改定されます。
改正著作権法では、違法配信されている音楽・映像を違法と知りつつ、
ダウンロードする行為を禁止する項目が盛り込まれました。
違法なコンテンツを配信する側だけでなく、
それを利用するユーザも取り締まりの対象になります。
また、海賊版DVDなどの違法な複製物であることを知りつつ、
売買する行為も禁止することが明文化されました。
国が法律で著作物(著作者)を守っていかなければならない、
著作権法の改定は、そのような姿勢の表れでしょう。
罰則規定が甘いこともあり効力の程はわかりませんが、
インターネットにおける著作管理が一歩前進したことは、
前向きに評価しても良いと思います。
尚、今回の著作権法の改定では、
ストリーミング配信におけるキャッシュや検索エンジンが行うコンテンツの複製など、
必要と認められる限度においては権利者の許諾(複製権の許諾)を必要としない、
ということも明文化されています。
インターネットの違法サービスの取り締まりだけでなく、
一般の正規サービスも円滑に進められるよう、法的に整備され始めています。
ちなみに、著作権法の改定に合わせて、
日本レコード協会が発刊する小冊子も一新されました。
弊社では同協会から小冊子を取り寄せ、主に司会研修で配布しています。
著作権に関する啓蒙活動は盛んで、同協会も協力的です。
一般の人にも非常に分かりやすい内容ですので、おススメです。