この高級アパートは、ニューヨーク独自の分譲形式らしく、
入居のための審査が厳しくて有名である。
お金持ちなら誰でも入れるわけではないらしい。
トム・クルーズは合格、マドンナやポールマッカートニーは拒否されたらしい。
入居審査の合否は、その人の人生というか、どのような生き様かが反映するらしい。
ある程度の人格者でなければならないというわけだ。
(アメリカという国の複雑さが滲み出ている)
我々を乗せたバスが「F.E.キャンベル」の路上で停車した。
当たり前だけど、駐車場なんてあるわけない。
ここは、ニューヨークだぜ。
バスはクルクルと周回していなくてはいけないのだ。
この会社、SCIグループに属しているのだが、価格体系、社員教育やトレーニング等、
まったく独自の道を歩んでいる会社でニューヨークのど真ん中にある。
訪ねてみると、特に高級感が感じられる建物というわけでもない。
地下にエンバーミング施設、1Fに式場(200人程度)と事務所、
2Fには棺の展示スペースがあり、一番高い棺で1400万くらいした。
社長が鼻をグズグズ言わせながら案内してくれ、すべてオーダーだから高い
と言っていたが、どれも途中の過程までは同じはないのか。
更に、「まさか皆さんは触ったりはしていないでしょう?指紋が付くから」
みたいなジャブを噛ましてきたけど、なんか低俗な感じが見え隠れしていた。
(私が素直じゃないからです)
それとも社長の冗談に我々がついていけなかったのか。
そして豪華な造りのミーティングルームが1部屋、
2F~3Fには霊安室兼お別れの出来る部屋が4部屋、
4Fにも霊安室兼お別れの出来る部屋が4部屋あった。
エレベーターが通常のお客様用(我々もこれを使用)と、
特別にVIP用のエレベーターと2基稼働していた。
1Fの式場はチャペル風だが十字架はなく、全ての宗派に対応しているのが、
人種のるつぼと言われるニューヨークらしい。
上流階級の人達を主な対象として葬儀を執り行っているらしく、
どの部屋も流石に豪華な調度品の数々・・・お金に糸目はつけません。
続く。