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2010年02月09日

試作品 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

システムの試作品のテストは難しい。
ただ単に使ってもらって、その評判を聞くという漠然としたものではないからだ。
まず、誰にテストをしてもらうのかの、「誰に」という所でさえ相当悩む。
弊社のスタッフには当然やってもらうが、様々な意見が出る。
ただし、これは原則気にしないようにしている。
何故なら、彼らは本来、使い手側の人間ではないからである。

ならば、システムを使っている人間に頼むのが一番良いという風に考えがちだが、
これもどうしたものだろう・・・そう簡単にはいかない。
弊社のシステムは種類が多いのが特徴なのだが、
それは地域や会社でのニーズが異なることを知っているからだ。
システムの使用状況を5年間位の単位で見てみると、
地域や会社によるバラつきが凄い。
(同じ葬儀をやっているのか、と思うことさえある)
現存するシステムでもAという会社では全く興味もないし稼働していないが、
Bという会社では、ひと月に相当数使っていたりするものだ。
ニーズがあるからそれに応じるということだとすれば、
地域によってニーズが様々だということである。
色々と書きにくい事もあるので、表面だけをなぞったけど、要するに相当悩むのだ。

他の業種で似たような例を知りたいと思っていたところ、
食品メーカーの試食会の話を聞いた。
試食会は頻繁にあるらしい。
驚くことに、直接の顧客である消費者を対象にした試食テストの結果は鵜呑みにしない。
えっ!と驚くような答えが返ってきた。
長年のデータにより、テストの結果は当てにならないらしい。
特に、主婦に行ってもらっている試食のケースは顕著で、
大半の主婦が「美味しい」と答えるのは、
味や香り、色、油脂の濃厚なものを選択する傾向にあるらしいのだ。
一般に、「より濃い味」を「美味しい」と錯覚するそうだ。
それを熟知した上での試食会が行われている・・・深い。
この結果は、あくまでも参考資料程度に受け止めているのだ。

メーカーが重視しているテストは、他にあったが・・・それは秘密。
では、我々もそれを参考にして。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2010年02月09日 09:00

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