その新進気鋭の葬儀社に対して、プレゼンに現れたのがある地方の映像機器関連業者。
祭壇の背景の色(赤・緑・青)を自由に変えるという代物(朝日や夕陽)だった。
ところが新進気鋭の葬儀社は、祭壇背景の夕陽の色合いに納得せず、
自社ビルの屋上に連れて行って本物の夕陽を見ながら
「こんな色が欲しいなあ・・・」と言ったらしい。
「んー難しいけど、頑張ってみます」と映像機器関連業者は答えたとか。
非常にテレビっぽい演出だなあ。
ここで「驕れるもの久しからず」の字幕が出ればシュールなんだけど。
さて、冗談はさておき、環境の変化について色々と思うことがある・・・
環境に最適化したモノ(生物・会社)が、圧倒的に強いモノだというのは認めよう。
しかし、環境が変化すれば、「強いモノ」は脆くも崩れ去る。
それが環境に最適化したモノの宿命なのだ。
単なる偶然かもしれないが、件の新進気鋭の葬儀社様は業界から撤退したらしい。
(色々と事情はあると思うが・・・)
つまり、強いものが勝ち残るわけではないのだ。
この世を神や仏が創造したのなら、よくぞ面白く創ってくれたと感謝したい。
環境の変化に対応するのは、必ず一番強いモノとは限らない。
簡単に言えば、「そこそこに強いモノ」が生き残るのではないか。
環境の変化に対応するだけの余力を持っていたモノが「勝ち残る」のである。
実際、我々の祖先が海から陸と様々に形を変えながら生き延びてきた事を思うと、
圧倒的に強くなかったことが幸いしたのではないか。
(話が飛躍し過ぎ)
葬儀業界は、ポケベルの時も、ファクシミリの時も、携帯電話の時も、
少なからず影響を受けてきたはずである。
そして現代の環境の変化、インターネットの影響も大きく受けている。
社会構造が大きく変わり、葬儀社のライバルが葬儀社だった時代は、
残念ながらとうに終わっている。
異業種だと思っていたら、とんでもないことになるやもしれぬ。
一方で、最近煩わしい存在はマスコミであり、この業界には、
マスコミとどう付き合っていけばいいのかの指標もない。
(あんまりいい加減な情報流さないで)
ただ、どんな会社が生き残るのかは誰もわからない。