一方で…というと悪いですが、
婚礼業界の方から「おめでとうございます」と言われても、
あまりピンときません。
ま、仕事で「慣れた感じ」を受けるからでしょうか。
葬祭の仕事で「おめでとうございます」は、滅多に言いませんからね。
それだけでも、貴重な言葉を頂いていると思います。
今回の結婚で、
葬儀と婚礼は似ている業種だと改めて実感しました。
装花や引き出物(返礼品)など、共通している業者も多いです。
実際にお世話になった花屋さんは、葬儀業界でも有名な企業でした。
また、価格があって無いような部分も似ています。
サービス業ですから、形に見えない価値があるのは承知していますが…。
今回、写真や装花、サービス料など、
打ち合わせで結構しつこく価格の説明を求めました。
(およそ内情を察せる為、嫌な客だったんじゃないかな)
例えば花の場合、各卓装花が3万5千円から3万円になることの違いの
説明を求めましたが、良い返答は受けられませんでした。
「花の量が減り、花の質も落ちます…」と言われても、
実際に量がどの程度減って、どのように質が落ちるのか。
それを教えてくれないと、比較検討することもできません。
しかし、説明は具体的ではなく、曖昧としていました。
加えて、装花にもホテルのサービス料が掛るものだから、
少しカチンときますよね。
一体、装花のどこにホテルのサービスが掛っているのか。
花を刺したり設置したりしているのは、
ホテル業者だったのかと勘違いしそうでしたが、そうではない。
サービス料に関して聞いて返ってきた答えが「日本の慣例です」でしたので、
この返答が非難されなくて何なのだろうと思います。
料理の支給に対してサービス料が掛るのは納得いきますが、
装花に対して掛るのは、理解に苦しみます。
記念写真も然り。
どうも、フィルムやデータを寄こさないのは昔からみたいですが、
1枚焼き増すのに○千円かかるというのは、どうなのよ。
料金の設定の仕方が、異常じゃないですか…。
説明を求めても、「人件費がほとんどで」という頓珍漢ぶり。
それなら、人件費を低く抑えられる「焼き増し」はもっと安い料金で良いですよね。
料金が高く設定しているのは業者の勝手ですが、
消費者に選択の幅が無いのは、不正競争のような気がします。
おっと、ついつい高い料金に対する不満が出てしまいました(笑)。
それもこれも、バックで実権を握っているホテル本丸と、
交渉をしないと事が進まないのですが…。
打ち合わせに出てくるのは、いつも付帯業者ですからね。大変です。
葬祭は不透明な価格をよく叩かれますが、
婚礼こそ濁っていると思います。
葬祭は、ホームページに詳細な価格が載っている企業も増えてきました。
婚礼は基本的に価格の説明が足りない。
内容の打ち合わせがまず先行し、それに沿って価格が最後に提示される。
説明も不十分です。
それに、葬祭業者は婚礼業者よりも情に厚い(比較的)。
式の様子の簡易な写真などは、無料で撮ってあげて、
後で(簡単スライドショーなどで)見せている所もあるのではないでしょうか。
サービスに対して上手に料金を設定できていないという悪い面もあるけれども、
出来るだけ顧客に満足してもらえるよう、工夫しているのだと思います。
葬儀の場合、サービス提供までの打ち合わせに時間が無いですからね。
その分、情が働きやすいのかもしれません。