「アバター」は、3D映像という新しい手法の映像表現を取り入れています。
画像右の特殊な眼鏡を付けてスクリーンを見ると、
映像が立体的に、時には飛び出して見えます。
この眼鏡がどういう役割を果たしているかと言うと…
簡単に言うと、右目と左目の両眼視差を生み出しています。
人は一般にモノを見るとき、右目と左目で微妙に違うものを見ています。
(右目と左目をパチパチ閉じてみてください。)
3D映像は、本来の右目と左目で見ているものの微妙な違いを再現し、
立体的な表現を可能にしています。
特殊な眼鏡で、特殊な映像を見ると、
右目と左目で微妙に違う映像を見ることが出来るのです。
ちなみに、眼鏡をかけずにスクリーンを見ると、
ピントが合っていないような、ぼやっとした映像がスクリーンに映されています。
この手法は特に新しいものではなく、ディズニーランドなどでは、
5年以上前から似たようなアトラクションがありました。
ただ、ディズニーランドのアトラクションはフルCGのアニメーション映像であり、
人も映っている長編映画で3D表現を実現したのは、
今回の「アバター」が初めてかもしれません。
その意味では画期的なことだと思います。
…しかし、映画としては酷い作品でした。
粗筋は省きますが、ストーリーが極端な、いわゆる娯楽映画です。
3Dの映像表現が目新しいものだとしても、
映画として面白かったかどうかというと、「・・・」ですね。
きっと「アバター」は、映画で3D表現を見せること自体が、
何よりも先にあったのだと思います。
3Dと言えば、今年の春から3Dテレビが発売され始めるそうです。
世間一般に3Dが広まるかどうかはわかりませんが、
どのような番組が生まれるのか楽しみではあります。
数年後には、立体映像で溢れる世の中になっているかもしれません。
特殊な眼鏡を掛けずに、裸眼でも3D映像を楽しめれば、
普及も早いでしょうけどね。どうなることやら。
その時は、葬祭でも3Dを使った商品が出ているでしょうか。