その頃に現れた工場長は、ITについては達人で、
最初の頃は教え方が下手でしたが、その代わり根気よく私を指導してくれたものです。
ITについては何も知らない私に対して、
ちょっと短気な社長と、のんびりおっとりの工場長と、
それは絶妙なバランスで、私をその気にさせて行きました。
もちろん、今となっては私の年代にしては、
かなり使いこなしているようで感謝しています。
この数年間の工場長の社会人としての成長も、
ささやかではありますが、陰ながら応援してきたつもりです。
その彼が結婚するということは、それはまるで息子の結婚のようにうれしいことでした。
昨年の暮れには、彼女を交えて食事会をしました。
私は、同僚というよりも、小姑というか、母親のような気持ちで緊張していました。
息子に、はじめて彼女を紹介されるときのように、
とにかく下手な冗談を言いながら、ハイテンションだったことを覚えています。
お二人の結婚式は、最近開発された素敵な場所にある外資系のホテル。
スマートなホテルの雰囲気は、お二人のセンスのよさをあらわしていました。
おめでたい席に集うことなどめったにない(失礼!)我がMCプロデュースの面々も、
みんなうれしそうでした。
仕事でお世話になっている某社の方もお出でくださって、
二人を祝福していただき心から感謝いたします。
この日、私がもう一つ心待ちにしていたものは、主賓を務めた弊社代表の挨拶でした。
代表がマイクを持つ姿は、ある場所と司会セミナーのものしか知らないので、
どんな挨拶をどんな様子でするのか、興味津々といったところです。
それは、工場長も「自分的には社長の来賓挨拶がクライマックスだった」
と言っていたくらいに、工場長の人柄をそのままの言葉にして、
本音もポロリと言いながら二人にエールを送るいい挨拶でした。
聞いている私も心地よくなるような言葉にあふれていました。
その後のご来賓お二人も、お話の展開が上手で聞き惚れました。
新郎新婦入場から祝宴開始まで、たっぷりと1時間かかりましたが、
少しも長いとは感じなかったです。
工場長とお母様が二人で退室する演出には、私にも2人の息子がいるので、
3人の男のお子さんをここまで立派に育てたお母様のご苦労と、
この日の晴れ晴れしい気持ちが伝わって、こみあげるものがありました。
自慢の息子さんだと思います。
これからもお元気で、ずっと新郎を見守っていただきたいと願わずにはいられません。
結婚式というのは、新郎新婦の人柄がそのまま表れるものだと思いました。
そこに集うご友人やご両家の皆さんの笑顔を見ているだけで、私まで幸せになりました。
これから益々、MCプロデュースでの、またこの業界でのいい仕事を期待しています。
工場長、いつまでもお幸せに!