日常生活に於いて、腰痛に最も影響があるのは「姿勢」だと言われています。
特にワーキングパーソンにとっては長時間の着座、
つまりイスとその座り方が、腰痛と最も関係が深いそうです。
私のようなホワイトカラー(屋内)で働いている人間にとっては、
イスは最も重要なビジネス用品と言えるでしょう。
ちなみに、長時間の着座がない主婦層にとっては、
買い物等で重い荷物を持つ時が腰に負担が掛るそうです。
ということで、イスについて少し調べてみようと思います。
イスの歴史に関して調べてみると、
日本では一般市民のイスの使用は明治時代になってからと、
その歴史は浅いようです。
明治時代までは、「床に座る」文化が長く続いていました。
開国を機に、文明開化の風潮によって西欧よりイスが流入し、
また、官庁・学校・公共建造物におけるイスの使用が、
一般生活でのイスの普及に拍車をかけたようです。
一方で、上流階級では古くからイスが使用されてきました。
鎌倉時代、中国から仏教とともに伝来した仏具の中に、
寺院内で使用する「曲録(きょくろく)」が含まれていて、
これが日本におけるイスの起源と考えられています。
また、武士が野戦用に使用した床几(しょうぎ)も、
歴史の古いイスの一つです。
イスは、座ることの文化だけでなく、階級を示す文化でもありました。
西洋におけるイス発祥の地とされるエジプトでは、紀元前の王朝時代に、
階級や権力の象徴として金箔・彫刻などが施されたイスが発見されています。
(教科書で良く見るツタンカーメンも、豪華なイスに座っていますね)
上流の者が、より良いイスに座るというのは、以前から今尚続いている文化です。
良いイスに座ることが、それだけで気持ちが良いのは、
機能的な面だけでなく、このような文化的な面もあると思います。
イスには、機能的な側面と文化的な側面を併せ持つ。
弊社では、もちろん機能重視です。
と言う訳で、前のイスの背もたれが壊れたのをきっかけに、
イスを買い替えてもらいました。
ネット通販で買ったイスですが、座り心地は良いです。
まだ、座り慣れておりませんが、クッションを持参して調整しています。
長く使うものですので、腰を守る意味でも、大切にしたいと思います。