思えば、葬儀司会にネットを導入するという判断をされた数年前が懐かしい。
今回の司会講座でも話題に出たが、
「あの時、やり始めていなければ・・・とても無理だったわ」
「あれがあったから、私もネットが出来るようになったのよ」
多くの人が当時を振り返り、そう口ずさむ。
会社がノーパソ20数台購入して、司会者の皆さんの自宅に貸し出すという英断。
(当時は一台15万~20万程度はしたはずだ)
司会者が設備投資に掛る費用は、自宅でのブロードバンド契約のみ。
これには私が一番驚いたが、このグループが一番多くシステムを使っている。
(大変ありがたい)
女性ばかりで運営している司会の部署なので、今回の参加者も全て女性。
26名参加予定が、当日キャンセルの人も出るので結局24名。
彼女たちの成長振りは、葬儀司会の技術面は当然だが、
今年は大量に葬祭ディレクター試験を受験するらしい。
合否は兎も角として、葬儀そのものと深く付き合う覚悟は出来ているようだ。
葬儀の様々な話から、興味を持っていただけたとしたら有難い。
(偉そうなことばかり言う人で、受験をしない人に比べたら断然偉いよ)
少し話が、葬祭ディレクター試験寄りになってしまうが、
葬祭ディレクター試験で必読の葬儀概論には、喪主の挨拶についてこう書いてある。
「一部の地域において遺族が挨拶しにくいからと葬祭業者が挨拶を代行し、その泣かせる技を競ったこともありましたが、望ましいことではありません。喪主あるいは遺族の一員に、短くとも自分の言葉で挨拶するようアドバイスするのがよいでしょう(以下省略)」
なるほど「一部の地域??」かもしれませんが、京都、大阪、兵庫、奈良、滋賀・・・
この地域の7割程度は司会者が喪主の挨拶を当然のように代行し、
<挨拶の優劣>を競っているのではないでしょうか。
泣かせなければ・・・という、誠に困った司会へ傾倒している場所も多いはず。
私は葬儀概論の方向性は正しいと思いますが、現実は難しい。
各県の葬儀社様にとってみれば、総論ではOK、でも各論ではNO。
なかなか統一して、同じ方向を向かないものなのですよ。
それも、関西の大手と言われる数か所の葬儀社様ですらそうなのですから。
何とか足並みを揃えられないでしょうか。
(供華と花祭壇の一部)
彼女たちが、普段の司会をベースに考えて葬祭ディレクター試験を受験すれば、
失敗するケースは他にもあります。
「ご遺族様」「ご導師様」を始め、「ご○○様」は減点されます。
気をつけましょう。
また関連するのですが、現実の弔電は「ご尊父様の・・・」と来るのが常識なのですが、
試験の時だけは「ご尊父の・・・」と書いてあり、つい誤読してしまうでしょう。
現実には、まず無いケースなのですが・・・。
いちいち式次第項目を告げてから進むというのも仏式では現実的には無いでしょう。
本編の司会研修では、新人もどしどし入っていましたが、
何より接客体験を積んでから、適性のある方のみ司会者へというのが宜しい。
向き不向きというのは、どの業務にも付き物ですから。
仕事が確保されているから忙しいのだろうが、研鑽を積む事だけは忘れないで欲しい。
現場には、勉強の素材が山ほど転がっています。
手帳を・・・是非。(受講した方は分かるでしょう)
皆様、大変お疲れ様でございました。
葬祭Dも頑張ってください。