発表の概要は、明治時代からの霊柩車の歴史、
それに現在の霊柩車事業が抱える課題でした。
最初の霊柩車の歴史の話は聞き逃してしまいましたが、
資料に写真が豊富でしたので、資料を見るだけで興味深いものでした。
輿を担ぐものから、大八車に輿を付けた棺車、
そして、自動車に宮型を乗せた現代の宮型自動車に近いもの…。
資料の写真を掲載できないのが残念ですが、
http://response.jp/article/2005/08/12/73265.htmlのページに、
近い内容の写真がありましたので、ご興味のある方は見てください。
ちなみに、講演でも言われていましたが、宮型霊柩車を最初に考案したのは、
大阪の駕友(かごとも)という葬儀社です。有名な話だと思います。
葬祭ディレクター技能審査の問題にも出題されたような気がします。
大阪発祥で東京に流入した、葬送文化の一つですね。
霊柩車が抱える現代の課題の一つには、平成29年3月以降に適用される、
「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」があります。
これは、一般乗用車の外装に対して「突起物」を排除するというものです。
(「突起物」とは、正確にRがどれまでといった数値基準があるようです。)
このにより、ほとんどの宮型霊柩車が制限を受けることになるそうです。
宮型霊柩車は突起物だらけですからね。
交通事故における衝突される側の負傷の危険性を減らすことが目的だそうです。
洋型霊柩車の後部の「取っ手」のようなものも、
角が基準を超えていれば規制の対象となるようです。
平成29年まで猶予があるものの、
全国霊柩自動車協会としては宮型霊柩車の文化を無くさないよう、
規制の再考・緩和を働きかけていくそうです。
(そもそも霊柩車に事故があるのかとも思いますが、
一般の交通事故と比較して過小ですが、事故は起きているそうです。)
ということで、霊柩車に関するの貴重な話を聞くことができた一日でした。
霊柩車、なかなか興味深い分野です。