黙って見過ごす事が、結局は業界のためにはならないのでは、
と自分に言い聞かせ(正義感ぶるなよ、もっと大人になれ・・・という声もチラホラ)、
決して批判ではなく、「残念だなあ」という思いで書きます。
それは、ある女性コンサルタントの業界紙での記事です。
一般の方々を対象に活躍されているということでした。
それはそれでとても良い事だと思うのです。
しかし、残念ながらその記事の中に間違い・・・それも、
業界的に初歩的な間違いがありましたので・・・ちと悔しいのです。
だって一般の方は、間違ったままお葬式に参列してしまいます。
そこで、葬祭ディレクターを取得した人たちが困ることになりますから。
葬儀業界では正しい事を教えているのに、つまり常識なんですが・・・。
この女性は、仏式でのお葬式の際、お香典の表書きは「ご霊前」だと言うのです。
一般に、どの宗派でもそれで大丈夫だと言っているのです。
「えーっ」だよね。
彼女が、どういう経験を積んで、どういう勉強をして、
コンサルタントの道を歩むようになったか知りません。
(残念ながら私には興味もありません)
だけど発言の前に、香典の表書き、何かで確認はしていますか。
発言の前に、ちょっとだけでも確認をされれば良かったのに・・・。
仏式といったって主な宗派の数はそんなに多くは無い。(13程度)
本山に電話したって、ネットで調べたって、知れている数です。
まったく大変なことではありません。
何かの本で読んで知って、それを当然の事のように自分で喋っている、
裏も取らずに、ハウトウ本に載ってる間違いを、間違いとも知らずに・・・
その程度で、コンサルタントを続けていくのは・・・
浄土真宗って知っていますか。
いくつかの派に分かれていますが、ご存知でしょうか。
聞いたことくらいは、あるのではないかな。
信徒の数は、凡そ人口の3割程度、厳密にはもっと多いかも知れません。
その浄土真宗には、「ご霊前」という考え方が無いんです。
お通夜の時から、「ご仏前」しか使いません。
この話を、キチッと一般向けにしてあげる方が、
どんなにか素晴らしいコンサルになると思うのですが。
聴衆の方たちだって、「初めて聞いたわ、知らなかったわ」となりますよ。
葬祭のコンサルタントの方たちも、初歩的な事柄は学びましょう。
というお話でした。
<追記>
私もよく誤解をしたり、間違った認識による発言を重ねたりしています。
常に注意はしているつもりですが、葬祭に関する範囲はとても広いので、
まだまだ不十分で反省の連続です。
ただ、間違いに気付いたら、改めるのに遅すぎるということはありません。
人前で、恥はかきたくないけど、私の年になると恥なんて・・・ナントもない。
それより、新しい知識を得られたことに感謝して改めます。
私の場合は、ですけどね。
葬祭業界に色んなコンサルタントが入ってきて、そのこと自体はとても良かった。