さて、一般的な長野のお葬式の特徴は、通夜は親族だけで執り行い、
その通夜に納棺(式)を執り行うか、翌日に執り行うか。
そして葬儀の前に荼毘に附し、
お骨になってから葬儀(本葬と言っているが)を執り行う。
県内が、ある程度一定のパターンで行われるので、他県より対応はし易い。
長野県民は議論好きだとか色々と言われるが、私が思うにとても真面目である。
努力を惜しまないし、粘り強いし・・・特に女性はそのような傾向にあると思う。
この日も同時に開催されていた講習会は「ファイナルメイク研修会」。
私が参加させていただきたいくらいだ。
常に前向きで、切磋琢磨しているのが良く分かる。
それでも10年ほど続けさせてもらっていると、やはり温度差は出てくる。
同一県内でも、それぞれの営業所の環境の違いもあるのだろう。
研修会に積極的に参加するところと、仕事の関係もあるのだろうが、
入社数年経過してやっと参加させてもらえる地域もあるのだ。
仕方がない事かもしれないが、癖が付いた後に参加しても・・・大体先輩が悪い
・・・本人が一番かわいそうだし、勉強のやり方を教えてやらないのは酷い。
他人によっては贅沢とも言える悩みだが、私は辛いものがあった。
この日もMP3を使って「お手本」の音を聴いてもらったりしたが、
それすら儘ならない人も多く、またネットでの研修方法にも驚かれていた。
時間的に余裕があったので、葬儀に対する様々なお話・・・
お布施・戒名・寺院・天皇家の改宗・音楽著作権・お経(訳経)・・・
もさせてもらったが、皆さんの反応はすこぶる良い。
特に、初心者向きの本をいくつか紹介したのだが、読んでいただけるだろうか。
司会研修は、実演と理論の繰り返しで、深度を進めていくやり方は不変だ。
例えば「もっとメリハリを付けて」と注意をする人がいるけど、
確かにもっとメリハリが付いていれば巧く聞こえるのに・・・と思う。
じゃあ聞きますが「メリハリ」とは何のことですか?
これを理論的に解明して答えるのが講師であり、同時に実演もやらなければならない。
このように全ての理屈を知るために、葬儀司会に対して様々な角度から光を当たる。
葬儀司会の歴史的な時間経過と変遷。
最も重要な現在の、そして今後の葬儀司会の方向性。
テクニックの源泉となる理論と、そこから分岐する多様なテクニック例。
司会の約束事(日常・非日常)と実践・・・等々。
こうして字に書くと難しそうだが、あにはからんや、実践は楽しい。
というより、楽しくなるようなテキスト作りをしているのである。
次回は来月、葬儀司会ステップ2で伺います。
多くの方のご参加をお待ちしています。