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2010年06月04日

葬儀司会研修in長野 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

年に数回、それも10年ほど継続している研修会である。
女性が司会を担当することになってより分業化が進み、
司会の上達もさることながら、葬儀全体のレベルは格段にアップした。
長野県は人口と葬祭ホール数が限界に近い感じがするが、
この団体の事務局の方々の努力には誠に頭が下がる。

さて、一般的な長野のお葬式の特徴は、通夜は親族だけで執り行い、
その通夜に納棺(式)を執り行うか、翌日に執り行うか。
そして葬儀の前に荼毘に附し、
お骨になってから葬儀(本葬と言っているが)を執り行う。
県内が、ある程度一定のパターンで行われるので、他県より対応はし易い。

長野県民は議論好きだとか色々と言われるが、私が思うにとても真面目である。
努力を惜しまないし、粘り強いし・・・特に女性はそのような傾向にあると思う。
この日も同時に開催されていた講習会は「ファイナルメイク研修会」。
私が参加させていただきたいくらいだ。
常に前向きで、切磋琢磨しているのが良く分かる。

それでも10年ほど続けさせてもらっていると、やはり温度差は出てくる。
同一県内でも、それぞれの営業所の環境の違いもあるのだろう。
研修会に積極的に参加するところと、仕事の関係もあるのだろうが、
入社数年経過してやっと参加させてもらえる地域もあるのだ。
仕方がない事かもしれないが、癖が付いた後に参加しても・・・大体先輩が悪い
・・・本人が一番かわいそうだし、勉強のやり方を教えてやらないのは酷い。
他人によっては贅沢とも言える悩みだが、私は辛いものがあった。

この日もMP3を使って「お手本」の音を聴いてもらったりしたが、
それすら儘ならない人も多く、またネットでの研修方法にも驚かれていた。
時間的に余裕があったので、葬儀に対する様々なお話・・・
お布施・戒名・寺院・天皇家の改宗・音楽著作権・お経(訳経)・・・
もさせてもらったが、皆さんの反応はすこぶる良い。
特に、初心者向きの本をいくつか紹介したのだが、読んでいただけるだろうか。

司会研修は、実演と理論の繰り返しで、深度を進めていくやり方は不変だ。
例えば「もっとメリハリを付けて」と注意をする人がいるけど、
確かにもっとメリハリが付いていれば巧く聞こえるのに・・・と思う。
じゃあ聞きますが「メリハリ」とは何のことですか?
これを理論的に解明して答えるのが講師であり、同時に実演もやらなければならない。

このように全ての理屈を知るために、葬儀司会に対して様々な角度から光を当たる。
葬儀司会の歴史的な時間経過と変遷。
最も重要な現在の、そして今後の葬儀司会の方向性。
テクニックの源泉となる理論と、そこから分岐する多様なテクニック例。
司会の約束事(日常・非日常)と実践・・・等々。
こうして字に書くと難しそうだが、あにはからんや、実践は楽しい。
というより、楽しくなるようなテキスト作りをしているのである。

次回は来月、葬儀司会ステップ2で伺います。
多くの方のご参加をお待ちしています。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2010年06月04日 09:00

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