« 葬祭ディレクター受験対策講習会in平塚(井手一男) | メイン | 葬儀社様 葬祭フェアで講師をさせていただきました その3(加藤直美) »

2010年07月05日

葬儀社様 葬祭フェアで講師をさせていただきました その2(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

5月の末に、関東地方のある葬儀社様で、お客様向け葬祭フェアがありました。
3年前にも講師として呼んでいただきましたが、
今回は、グリーフカウンセラーとして
「遺族の心のケアー」についての講演依頼を受けました。
ショートブレイクではお客様と一緒に歌を歌いながら、
和やかに進めさせていただきました。
その「トークショー&ミニ・コンサート」の様子の2回目です。

ここでは、お葬式の中の「心のケアー」についてお話いたします。
父の死去から葬儀の間です。
亡くなってすぐは、現実を まったく受け入れられない状態でした。
何をどのように考えて、すればいいのか・・・。
まったく考えられない状態です。
とにかく亡くなった父も大事ですが、遺された母をどう支えるかに気を遣いました。

自分の悲しみは、置き去りという感じでした。
そして、しばらくしてやっと、葬儀屋さんに電話が出来ました。
顔見知りの葬儀屋さんが、
父を迎えに来てくれたときの安堵感を今でも覚えています。
「生前相談をしていてよかった」と、実感した瞬間でした。

お葬式のことも、ある程度は決めていましたから、
はじめから何もかもを相談して決める・・・ということは、ありませんでした。
決めなければいけないことに、多くの時間をとられるのではなく、
家族で、父の遺体の側に、付き添っていることが出来ました。

父の葬儀は、音楽を使った無宗教の家族葬で行いました。
菩提寺を持ちませんので、その形が可能でした。

前もって葬儀屋さんと相談をして、そのようなプランの中で実行しました。
私は、父の人生を振り返るような文章を朗読しました。
全員で、父の愛唱歌を歌いました。
父の棺の側に椅子を置いて、常にそこには、誰かがいました。
母は、通夜の後、夜通し父のかたわらに寄り添い、
話かけたり、時々泣いていました。
母には、静かな時間をあげて、したいようにさせてあげました。

前もって相談をしておいたので、お金の流れも、大体分かっていました。
ですから、余計なものに、お金をかけてしまうということは避けられました。
逆に、これにはお金をかけたいと思うことも、たくさんありました。
集まった人には、美味しいお料理を食べて欲しいと思いました。
父の祭壇の周りには、たくさんのお花を飾りました。
好きだった食べ物や、供物を買い集めました。

大きく引き伸ばした父の若い頃の写真や、家族の写真、孫との写真を準備しました。
父の人生や、家族の歴史を象徴するものを、たくさん私たちの手で並べました。

「家族葬」=「安いお葬式」ではありません。
安く済ませたい方には、そういう方法もあります。
私は、父の葬儀で後悔はしたくありませんでしたので、
父への「さようなら」や、感謝、ありがとうを 精一杯表現するために、
母と相談しながら、父のためにお金を使いました。

お葬式のときの「遺族(私達)の心のケアー」は何かといったら、
※自分たちが、見送りたいように送るということでした
※自由にふるまえて、ゆっくりと悲しめる場所があることも必要でした
※たくさん泣くこと
※故人のそばで過ごすこと
※思い出を話すこと、
※父の亡骸に語りかけること
※みんなで話したいことを話すこと でした。

ここで2回目の「ショートブレイク」として、
日本の歌から「ふるさと」を皆さんと歌いました。

つづく

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2010年07月05日 08:25

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/1900

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.