振り返ってみますと、
6月の上旬あたりから葬祭ディレクター対策研修は始まるのですが、
今年は特に、多くの県から研修にお呼びいただきました。
社長の疲労はピークに達していましたが、
会社としては多くの皆様のご要望を受けることができ、
非常に有難い状況だったと思います。
各地のご担当者には大変お世話になり、感謝しております。
テキストは、付随できる情報をできる限り書き加えました。
昨年の2級の実技筆記では、葬儀概論にない範囲からの出題があり、
また年々難問化している傾向にもありますので、
受験生が知っていて損になる知識はありません。
テキストの完成後も、7月17日に臓器移植法が施行されて書き換えたり、
任意後見人の登記の流れを追記したり、いくつか修正も行っております。
(既に受講された方へは、ネットで修正を配信しております)
そのような修正の積み重ねもありましたので、綜合ユニコム株式会社様主催の研修は、
ほとんど完成された形で行われたと言っても良いでしょう。
さて、研修の話に戻したいと思います。
私は、1日目の司会・接遇の講習を手伝わせていただきました。
司会や接遇の講習は、まず、講師が見本を見せる。
そして、方法論を教示し、受講生が実際に試技をして経験を積んでいく。
最後に講師が受講生を褒めてやれば山本五十六の教育論通りなのですが、
そこは褒めずに、尻を叩いて走らせるタイプでした。
短期で力をつけるには、そっちの方が良いでしょう。
あと、全国の葬儀社が集まって行う研修の特徴だと思いますが、
恥ずかしさもあって、最初はなかなか声が出ない。
前日の夜に飲み会でも開催されていれば、
最初から少しは受講生同士が打ち解けているのですがね。
それでも時間の経過とともにアイスブレーキングされ、
また、合格のためには声を出さなきゃいけないという危機感も
受講生に徐々に芽生え始めたのでしょう、皆さん声が出るようになってきました。
研修全体の様子を見ていると、受講生は、
講師の方法論やポイントを必死にメモしている。
講師から駄目だと駄目だと言われても、付いていく。
指導やメモを基にした試技も、最初はぎこちないのですが、
何度も反復練習していくうちに、身体で覚えていく。
そのような様子を見ていると、なるほど研修に出てくる受講生は、
「これからどう勉強していけばよいか」という指針を手に入れ、
できるだけ忘れないようにしているのだなということを感じさせてくれます。
当然と言えば当然ですが、テキストや模擬問題作りに忙殺されていると、
ついつい研修の基本の部分を忘れがちになります。
「どう勉強していいか分からない」という点が、何より先にある。
その「わからない」に、講師が的確に、かつ効率的に応えていく。
そのための研修であり、研修のテキスト。
来年もおそらく葬祭ディレクターの対策講習を準備していくと思いますが、
受講生の研修での様子を頭に思い起こしながら、
テキスト作りに励んでいきたいなと思った次第です。
2日間の葬祭ディレクター研修、ご受講いただきました方、
本当にお疲れ様でした。
これからの勉強も大変だと思いますが、
暑さも厳しくなって(仕事も忙しくなって)いきますので、
ご自愛いただきながら頑張ってください。
ちなみに、私は「葬祭ディレクター2級」保有者が好きな人です。
まだ先がある感じが、良いじゃないですか。
なかなか受け入れられず、飛び級される方が多いのですけどね…残念です。