(雪だるまのリフトとクリスマスのようなホテルの豪華な照明)
しかし、何年も同じ場所が続くと多少飽きてくる。
そこで今年は、少し車で観光して見ようということになりナビで調べて動いてみた。
美味しいと噂されている蕎麦屋を訪ねたり、戦国エキスポが開催中だったから覗いたり、
地方へ出で、その街を車で流してみるだけでも結構楽しいもんだった。
そんな時、あまり期待はしていなかったのだが、
仕事柄もあって<越後一の寺>とか、<日本一の庵>とか、
まさに凄まじい宣伝文句が並ぶ「雲洞庵」という古刹を訪ねてみた。
んー、なかなか気に入った・・・ということでレポートしたい。
私は一度も観ていないが、近年の大河ドラマで賑わったらしく、
今でも「天地人」の幟があちこちで揺れていた。
日曜の夜八時は、あまりNHKを見る習慣がなくてスマン。
時の経過が訪れる人を減らしたようだが、それでも観光客は後を絶たない。
「雲洞庵の土踏んだか」と言われる所以は、
この山門から続く石畳の裏(1mほど下)に法華経の文字が刻んであるらしい。
ということは、この寺は禅宗かと直ぐに思う。
(実際に曹洞宗であった)
一つの石に一文字ずつ法華経が認められるというが・・・
本来なら、いや決して嘘ではないだろうが、
それでも一つの石だけでも良いから掘り起こしたい・・・許されるものなら。
どういう状態になっているのか、石切の深さ、溝はどの程度か、
また法華経の文言とは具体的にどのお経なのか?・・・とても気になる。
この後、本堂を訪ねるのだが、この件については詳細が記されていないと思った。
ただ、敷き詰められたこの石畳を踏みしめてお参りすると、
罪業消滅、万福多幸の利益に預かると言い伝えられているらしい。
だから、「雲洞庵の土踏んだか」なのだ。
(この石畳です)
外から眺めてこの寺の枯れた風情は、雪深い時期に訪れてみたいと思わせる。
とてつもなく寒いだろうが、景色としては最高だろう。
これが歴史の重みというものだろうか。
だが参拝すると、ちゃっかり受付らしき場所があり、その横にはお土産コーナーがある。
全く・・・分かっちゃいるけど興醒めだ。
しかも<天地人>グッズが多く、寺院の儲け主義が露骨で納得できない。
が、我が家族は、早速お土産を買っている。
「何も言うまい」気を取り直して中に入る。
「長生きの水」と呼ばれ、この辺りの山から湧き出る霊泉を発見して、
その霊泉で人々の病を救い、庵を結んで住まわれた尼僧がこの寺の縁起らしい。
私も千三百年にわたり湧き出る霊泉とやらを飲んでみた。
幼い頃、九州の田舎で飲んだ天理教の施設内にある井戸水と同じ味がした。
地元に人には、今でも親しまれ、また修行に励む雲水をも和ませているという。
私の感想だが・・・普通の井戸水のようだった。
景勝、兼続(ドラマでお馴染み)が学んだという「大方丈の間」。
ここの特徴は、柱が天井まで伸びることなく白壁だけで天井が浮き上がり、
そのことで高く見える最高級の書院造らしい。
建築のことは門外漢だが、それが最高級の書院造なのかという感想だ。
私が持っている知識だと、仏壇の起源となる持仏堂から、
やがて床の間へと発展し、それが書院造とも関係していたような気がするが・・・。
寺院内部の探索はすこぶる面白く、勿体無いので明日に続く。
では。