メインの建物の納骨堂が出来たばかりで、周囲はまだ建設中…。
それでも納骨堂は稼働していました。
全てが完成する前に販売を始めてしまうのは、中国らしいと思います。
中国の統計を見てみますと、火葬率がおよそ50%。
死亡者数が全国で年に約900万人なので、
その半数の450万人が1年間で火葬されていることになります。
特に、都市部で火葬が進んでいるそうなので、
ここ大連も火葬率は高い方でしょう。
火葬の後、遺骨は日本のような骨壷ではなく、木で作られた骨箱に収められ、
墓地か納骨堂に安置することになります。
(納骨堂の横にあった巨大な仏像のような何か。…日本の仏像とは様子が違いますね)
「大連金宝山陵園」は、3階建ての納骨堂です。
一番価格が高いのは2階、次いで3階、1階という順です。
2階の中でもいくつかの部屋に分かれており、
1部屋につき300個ほど遺骨を収容できます。
最も良いクラスの階だけあって、部屋には床に絨毯が敷いてあり、
内装も落ち着いていて、スペースにゆとりがありました。
また、1つの部屋の中でも8段ある棚の位置によって価格が違い
棚の一番上が最も高く、下に行くにしたがって安くなります。
およそですが、2階ですと一番高い棚で約37万円。
これは20年間の管理料が含まれた価格です。
一番低い棚で約26万円です。
※ 価格は、敢えてアバウトに日本円換算しております。
1階は、1部屋の収容数が1,000個程度と多く、
スペース的にもやや窮屈な感じがあります。
装飾も少し味気なく絨毯も敷かれていませんが、その分価格も安く、
一番高い棚で約24万円。一番低い棚で約13万円です。
(1階にはさらに廉価スペースがあり、3割程度安くなります)
また、全ての階に共通していますが、
夫婦二人で納める場合は、管理料が若干高くなります。
2階の一番高い棚で、二人で約51万円。一番低い棚で、約42万円です。
1階の一番高い棚で、二人で約31万円。一番低い棚で、約25万円です。
尚、3階は2階と1階の中間程度のグレード、価格です。
日本と比較すると、5~10倍程度違うでしょうか。
それでも物価を考えると妥当か…。
つまり中国一般市民にとっても、日本と同様、
葬儀関連の商品は「高い買い物」となるのでしょう。
(香炉。線香を立てた跡が残っていました)
納骨堂内部は撮影が禁止されていました。
中国では、お墓や納骨堂は静かな場所にする意識が強いそうです。
特別な事情が無い限り、撮影は認められないそうです。
このような意識は、日本と変わらないですね。
すでに遺骨が入っているスペースもあり、
その中には参拝者が来たのでしょうか、
「札」のような紙を付ける箇所が幾つかありました。
その「札」には名前と日付が書いてあって、
いつ誰が参拝に来たのか分かるようになっています。
中国ではこのような形で参拝の形跡を残す習慣があるのですね。
日本では見ない習慣ですが、このような仕組みは、
日本も真似をしても良いのかなと思います。
そんなところでしょうか。
簡単ですが、大連の納骨堂「大連金宝山陵園」のレポートでした。