最初に中国の諸データを書いておきますと、
面積は、約100万km2で日本の約25倍。
人口は、約13億人で日本の約11倍。
経済成長率は、ここ数年10%前後を維持している高度成長中の国です
(日本のバブル期の成長率でも5%前後でした)。
私たちの訪れた大連市は、中国の北東部に位置する港町。
日露戦争の激戦区の一つであり、かつて日本が占領していた地域でもあるので、
日本人街や日本人がかつて建てた建造物も多数あります。
その意味では、日本人に馴染みやすい街とも言えるでしょう。
人口は、およそ600万人。都市圏の人口が350万人。
港町ということもあり、日本で言うと横浜に似ているでしょうか。
横浜の町並みを少し古くし、人口を1.5倍くらい増やすと、ほぼ大連です。
中国は人口が多く、ここ数年で急成長している。
その勢いは、建設中の数多くの高層マンションという形で表れていました。
同行した方は「日本の高度成長期を見ているようだ」と吐露されていましたが、
「なるほど成長とはこういうことか」と私は実感する次第です。
絶対に全戸数は埋まらないな…と思う程、何棟もマンションが建っていましたから。
空港から市街地への移動中は、多くの建設地を見ながら、
勢いのある街に来たという印象を受けていました。
(バブルかもしれませんけどね)
ちなみに、大連の交通事情・車の運転は、
血管に血液が流れているかのごとくの無秩序さです。
ガイドの方によると、街によって車の運転の気質は違うようですが、
少なくとも大連は荒っぽいです。
車間があれば、どんなに小さな隙間であろうとも割り込んでくる。
突然、横の車が車線変更してくる。クラクションを鳴らすのは当たり前。
…3日間で、2回追突事故を見ましたよ。
バスに乗っていても、常に冷や冷やでした。
洗車している車が少ないのは、事故を見越しての事なのかもしれませんね…。
あと、歩行者は信号を守りません。
車が来ていない時に渡る。これに尽きます。
しかし、日本では「それは車が来ている」タイミングだろ?というタイミングで、
駆け足で渡る人が多数いらっしゃるので、大変危険です。
(ちなみに、どのような状況でも対人事故になると100%車が悪いことになるようです。
自動車を乗る人は、必ず対人保険に入る必要があるのだとか。)
ある意味では、合理的なのかもしれませんけどね…。
日本人にとっては、カオス(無秩序)な状態です。
赤信号で必ず止まり、青で進むことに慣れている人には、
運転が難しい土地柄です。
バスの窓から町を歩く人を眺めていると、携帯電話を見て歩く人が少ない。
目線は前。…下を向いていると危険だからなのかもしれません。
それでも、前を向いて歩く姿は、元気があるように見えます。
小学生くらいの子供は、何人かで駄菓子屋に集まってお菓子を物色している。
私が子供の頃の風景を見ているようでした。
まさに成長している国、中国。
日本では多くの駄菓子屋がコンビニに代わってしまいましたが、
中国は、今、次の時代に進もうとしている過渡期なのでしょう。
建設中の高層マンションが目立っていますが、スラム街のような場所もある。
成長の波に乗り遅れないように、前に進む。
自分たちは、高層マンションの側に行く。
そんな雰囲気を街全体から感じられたのが、何より印象的でした。
つづく。
PS.
尖閣諸島の諸問題の影響は、ほとんどありませんでした。
一部のナショナリストが声高にデモを起こしていて、
それを日本が目立つように報道しているだけですね。
状況は、日本とあまり変わらないようで、
一般市民レベルでは、ほぼ関心がないようです。