ＭＣプロデュース

そして新潟市内の気候についても誤解が多い。
新潟といえば豪雪のイメージがあるが、確かに山間部はそうである。
しかし、海岸沿いである新潟市内は越後山脈から離れているし、
雪雲が山にぶつかり大雪を降らせるという日本海側特有の降雪秩序とは違うのだ。
そして大きいのが佐渡島の存在で、この島が季節風の壁としての機能を果たしている。
つまり、日本海側の他の都市と比較して、圧倒的に雪が少ないのである。
ついでに偶に降った時には、行政は慣れてないから除雪も下手で笑っちゃうくらいだ。
住んでいる住民も雪道を歩くのが苦手で、長靴なんか滅多に履くことがない。
東北や北海道と比較すると、冬場の気温も高い方で、正直過ごし易い街だと思う。
方言だって多少残る程度で、よっぼど北関東の方言の方が恥ずかしいくらいだ。
ただ、私が訪れた日もそうだったが、冬場に突風と大雨と雷というのが怖い。
正直、雷には閉口した。(どうなっとんのじゃ)

この日、信濃川の畔に宿泊し、翌日研修会場へ向かう。
昨夜の岩盤浴は・・・宿泊したホテルには大浴場やサウナの他に岩盤浴があった・・・
声帯を痛めた疲れた体を癒し、精神的にも落ち込んでいた私をリフレッシュしてくれた。
さあ、司会の研修だ。
この団体、現在県内に32ホール有し施行件数は約6800件程度だろうと思われる。
葬祭ディレクターの有資格者も増え続けているし、司会も上達していれば嬉しいなあ。
司会研修のコースは上級編であるから、ちと心配だが同時に期待も持てる。
参加者の名簿を見渡すと20年という方が一番古く、経験2年が一番浅い。
平均5.6年の経験者を中心にお集まりいただいたようだ。
先日お伺いした燕三条での研修会では、プロレベルと思われる方が7名ほど存在した。
新潟は、葬儀司会のレベルが高いのである・・・と思っていたのだが・・・
研修が始まった。
参加者の皆さんは、まずMP3の使い方で戸惑う。
司会の研修だから音を聞くのが当たり前なんだけど、あまり意味が分かってくれない。
こちらサイドとしては、発声から弔電、ナレーションまで沢山収録してあるんだけど・・・。
全国で開催している私の司会研修ではいつも使うMP3が、不思議がられているようだ。
意識レベルが違う。
司会技術の習得には段階があるし、理論や理屈が存在するのに、
ただ心を込めてだとか、気持ちをもっと入れてだとか・・・それでは意味不明の研修だ。
昔の研修のように、ただナレーションの原稿が欲しいだけというのでは困る。
原稿なんて、この日だけでも参考資料として有り余るほど付けてある。
それと、研修の中身に連動性は有るけど、根本的に司会講座は違うのだ。
極めて言えば、葬儀司会の技術を習うのである。
私は、例えば「メリハリをつけろ」と注意された人に対して、
そもそもメリハリとは何の事を指しているのか、という講義をするし、
メリハリの種類やパターンについても言及する。
講義というものは、その類のものだと思っているからだ。
しかし、司会キャリアが長くても理論だったことを習っていない人たちに説明するには
ほとほと困る・・・挫けそうになる・・・初級コースから習えと言いたくなるのだ。
葬儀のあらゆる所が分からないとか、宗教儀礼の意味も分からず、お経も分からず、
えーっ初級より物を知らない人たちが上級というのは・・・経験年数のことか?
(ウッソー)
一日かけて、少しは理屈を理解し始めたかな・・・と思ったら研修の時間切れだった。
まあしかし、この中から何人が理解してくれたか。
本気になって頑張ってくれる方はいるだろうか。
本当に遺族の事を考えてくれる人が出てくるのか。
本来、真面目な方たちだから大いに期待したい。
頑張ってください・・・お疲れ様でございました。