研修二日目。
昨年は二日目から6時15分という出発で、朝食はバスの中でクロワッサンサンドに
オレンジジュース(それも米国でこんなサイズがあるのかというほど小さい)だった。
まだ薄暗い朝の中を、物言わぬ同行の連中とともに乗り込んだ記憶がある。
馬鹿野郎・・・米国に来たからには少しは遊べよ・・・と心の中で思ったが、
勿論そんなことは言わない。(顔には出したが・・・)
それに比べたら今年の二日目の出発時間は<8時半>
「えっ! 今なんて言ったっ??」
てっきり覚悟していた私は、思わず「偉いぞ、こーでねーたー」と叫んでいた。
コーディネイトは「こーでないと」などと、つまらん洒落まで飛び出す始末。
前夜、MSHA(武者)という日本風の居酒屋で、
初日の乾杯をして食事を摂りリラックスした後、
ホテルへ戻ろうとなった時に確かに聞いた天の声。(ヤッホー)
帰宅途中、やっぱりアメリカにもあるんだ、という感覚で目の前のセブンイレブンへ。
目にしたことのない独特のものが並んでいるなあ。
飲み物のサイズはやけに大きく感じるけど、こちらはオンスだからね基準が。
こんな風にアメリカを肌で感じることが出来るのも、出発の時間に余裕があるから。
さて、本日のメニューは。
サイプレス単科大学視察、ハリウッド・フォーエバー視察となっている。
バスに乗って出発だ。
サイプレス大学葬儀学科、ここは公立の大学で葬儀学科の2年間の学費は、
外国人の場合は2万ドルだが、地域居住者の場合は4千5百ドル程度らしい。
私がこの話を聞いて思い出したのが、東京都立大学在学当時、
都内の人の授業料と私のような田舎者との授業料の格差が5倍だったこと。
(いやらしいなあ、今でも恨みに思っている・・・笑)
居住者優遇の差別化は、税金の関係もあって当然。
本来なら、日本から遥々訪ねた私達のため特別講義を予定してる・・・
はずだったのだが、先方の都合で実現しなかったのが残念!
生徒は年齢層が幅広くて100名在籍だが、
この中から無事に卒業して就職できる人はそんなに多くはない。
特に米国は資格制度がきっちりとしているので、
真剣に学ばなければ合格や卒業は難しいのだそうだ・・・昨年も聞いたけどね。
葬祭業は安定しているのか、人気が高いのである。
尊敬もしてもらっているようで(多分)、小学生の「将来希望する職業」アンケートで
弁護士よりは上だという話を聞いている。
向こうは、葬儀学を広い意味でサイエンスと捉えていて興味深い。
この根本が違うので、日本との一元的な比較が難しいし、時には意味がないのだ。
(どのボタンで買うか分かりますか・・・飲み物そのもので・・・大雑把すぎ)
こういう場合に、大体話に出るのがエンバーミング。
「またかよー」という気分だったけど、聞かなきゃならんだろう。
エンバーミングを実施している施設も見学しました。
半分寝てましたが、顔面修復作業の授業の中で使っているのかな、写真に撮りました。
そして緊急時のシャワーです。
エンバーミングの作業中、危険がある時にはすぐに浴びれます。
上からドバッと注がれるのです。
日本でのエンバーミングはIFSAの自主基準だが、2親等以内の反対が一人でもいれば、
処置開始前ならエンバーミングはできません。ただし処置開始後は受け付けなかった筈。
また、50日間の保全保障期間となっていて、米国のそれとは違います。
【CORNER STYLES】 といって十字架のようなものだろうか。
様々に取り揃えられておりました。(写真を見てください)
そしてストーンヘッド。
埋葬された場所の頭の位置に埋め込む石版のことです。
直訳すると「いしあたま」なんだけどね。(笑)
(CORNER STYLES) (ストーンヘッド)
日本でもよく見かけるアルバムタイプのメモリアル商品。
このパターンは本当に山ほどあります。
その他色んな形をした骨壺・・・例えば酒好きだった故人はウォッカの瓶だったり、
海を愛した故人は貝殻の形だったり、宗教信じる人はマリア様の壺だったり・・・。
その発想の自由さという点で、日本人は敵いません。
人種の違いや歴史の違いを一番感じる瞬間です。
そしてニューヨークでは、掛かったり掛からなかったりする公衆電話。
学内に設置されてます。
携帯電話の普及がどうなっているのか・・・やや疑問に感じました。
(学内の公衆電話) (発想が自由です)
一人だけ、日本人が学んでいました。
でも日本の葬儀の勉強もしなければ、日本での就職は壁が高すぎるだろうと思った。
その方が本当に丁寧に教えてくださって助かりました。
特に、何が助かったかって・・・日本語が通じますからね、これが一番。
ということで、この場所を切り上げて、バスはハリウッドへ向かったのでした。
Yeeee haaaaw!
明日に続く。