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2011年05月13日

葬儀司会研修会in尼崎 その2 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

葬祭業界にも近頃、ミステリーショッパーのような評価研修が流行っていると聞くが、
(実際はミステリーではなく、事前に分かることが多い)
評価をする講師をどうやって選別しているのだろうか。
その講師は、何が分かる人なのか、どの部分を評価するのか。
講師業界に、例えば僧侶の声明の音程が狂っていると理解できる人がどれだけいるのか、
お経の拍数が違っているとか理解できるのか・・・(少しいやらしい事を書いたが)
司会者も裏で遺族とお話しをして、飲み込んだ話も沢山あるのに、
その辺の事情はさっぱり分からずに一方的に判断をしていいものだとは思えない。
遺族の判断が一番大きいし、余所から来た講師に判断はして欲しくない。
勿論多少の誤差は見込んだ上で、全体としてレベルが高いのか低いのかを見ている。
と言われれば「・・・そうですか」としか言えないが、
少なくとも現場の人間とのディスカッションや反論はさせてもらいたい。
最低限そのやり取りがなくて、勝手に評価というものは成り立たないし、納得できない。

一度目の研修から2週間ほど経過したゴールデンウィークの終わり、再び尼崎へ。
残りの16名の評価と研修にお邪魔した。
今回は兵庫県エリアと主とする2グループのみの研修だったが、
大阪の2チームも加えればかなりの司会者在籍数だ。
しかもレベルが高く、これだけの人数がいる会社が他にあるのだろうか?
私が知る限り(結構知っているつもり)、
これだけのレベルを維持しての大所帯は存在しないのではないか。

また今回、それぞれの他の資格についても記入してもらったが、
なるほど役に立つ資格もある。
例えばペットに関する資格。
これは遺族がペットを連れて宿泊する時などは役に立つ。
将来はペットも泊まれる遺族の控室が増えるだろう。
勿論、ペット葬では大変好まれる資格だ。
○○流の書道の師範の資格。
これは当たり前に役立つ資格であるし、着付けの資格も文句なし。
生け花だって使い道は一杯あるし、変わった所ではスポーツインストラクター、
救命士、グリーフケア、ベビーマッサージ・シッター、簿記や珠算・・・。
遺族の控室がペットOKの設えになっているところは少ないが今後は増えそうだ。
また、様々な資格が豊かな人間性に繋がり司会にも役に立つ。
会員へのサービスで色々な企画を催すときにも有難い。
英検の資格や韓国語の資格も外国人の葬儀が増えることを考慮すれば当然だ。
司会者でこういう資格を持っている理由の一つに、
この会社は接客レディ(コンパニオンと呼んでいるが)を経験してから、
司会者になるというステップを踏んでいる点も大きいだろう。

ただ圧倒的に葬儀司会が巧いのである。
これだけのレベルの人間が固まっているとなれば、それはもう驚きだ。
それでも今回、厳しく採点をしたつもりだ。
絶対評価として、<まだ巧くなる余地がある>と受け取ってもらいたい。
勿論、自分の点数を見ていただいて構わない。
司会の勉強は、音声から学ぶのが間違いでないことが良く判ったが、
その後のヒントも掴めたような気がした。
大変お疲れ様でした。

それでは、約束の夏。
第33話の前半と後半です。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年05月13日 08:00

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