今回ご依頼いただきましたのは、
上場しているグループ会社会長の社葬の司会者派遣でした。
故人は会長職の他に、有名高校の理事長、関連会社の取締役、
地域や業界法人の理事や幹事や委員など、多くの肩書きをお持ちの方でした。
職歴は、弊社に送られてきたものだけでA4用紙4枚にわたり、
とても全てを紹介することはできませんでした。
また、交友関係が広いことが予想され、
関係者が多く会葬されることが予想されました。
(最終的に、2,000人程度の方が会葬されたと聞いています)
(メインホールの祭壇)
まさに、社葬という品を感じる祭壇です。
間口がおよそ8間ですから、青山斎場を横幅一杯に使った幅と同程度です。
またメインホールに入れなかった会葬者のために、
第二ホール、第三ホールにも祭壇が作られました。
ここまで大がかりな葬儀は、東京でもあまり見ないでしょう。
(尚、祭壇写真はフューネラル・ビジネス誌にも掲載されると聞いています)
(第二ホール、第三ホールの祭壇)
弔辞は、曹洞宗管長猊下や市長、上場企業の社長など、
地位のある方が5名。
弔電は、4日前までに届いたものに関しては、
別途の「しおり」に掲載されたということです。
クリントン元米国大統領からも弔電が届いたそうです。
宗派は曹洞宗。
菩提寺の導師を含め、8人のご住職が読経されました。
おそらく、全てのご住職が高位の方だと存じます。
そこで細かい疑問。
一般的な葬儀なら、「導師、式衆、ご入場(ご入堂)でございます」などと
入場案内をすると思いますが、皆それなりの地位のご住職が入場するのに、
「式衆」は無いのではないかと思うのです。
そもそも「式衆」は「色衆」と書き、
役のある僧侶は色のついた衣を着ることから由来するとも言われます。
今回は、「斑色」「純色」の衣を着るような和尚の方でしょうから、
「式衆」には違和感が出てきます。
ご住職が気分を害される可能性もありますし・・・。
それで、曹洞宗総合研究センターに電話で質問してみました。
しかし、「脇僧」「脇導師」「随喜僧」と代わりの呼び方を紹介いただいたのですが、
どうも主従が出てしまう表現でピンときません。
質問させていただいた方も今回のようなケースは経験がないようで、
最終的には「導師に相談ください」となりました。
結果、「導師、ご寺院、ご入場(ご入堂)でございます」とする形で落ち着きました。
・・・些細な話だったかもしれません。
規模の大きな社葬だけに、準備期間も長いものでした。
N社様には大変お世話になりました。誠にありがとうございました。