昨今の葬祭ディレクター技能審査を振り返りますと、
近年は学科試験の難易度が高くなっているようです。
以前もエッセイに書いていますが、
過去問題を解いているだけでは合格水準に達するのは難しいでしょう。
受験者説明会でも3割は新しい問題を出すと聞いていますので、
葬儀概論を広範囲にカバーすることがポイントです。
書いていて思い出しましたが、
「公衆衛生」、「遺族対応(グリーフ)」、「消費者対応(消費者契約法)」
に関する問題は出すと説明会で言っていました。
あと、気になるのは時事的な問題。
一昨年、昨年は、臓器移植法の改定を踏まえてか、
臓器移植に関する問題が出ました。
(臓器移植に関する問題は、今年も出る気がします)
今年は、特に東日本大震災がありました。
葬祭業界にとってもインパクトのある出来事だっただけに、
震災関連の問題が試験で問われる可能性は大きいでしょう。
また、相続税の増税に関しては、
昨年末の平成23年度税制改正大綱に示されていました。
しかし、震災の影響もあって肝心の法案は国会で通りませんでした。
それでも3訂版の葬儀概論に相続税の増税に関して触れられていましたので、
相続税に関連する問題が出る可能性はあると思います。
・・・直前に試験問題の予想をしても仕方のないところはありますが、
ご参考程度に受け止めていただければと存じます。
受験されるのであれば、ぜひ合格していただきたいですし、
今までの努力が存分に発揮されることを願っています。
とはいえ、当日に調子が出なかったり、ケアレスミス等で試験を落とす、
というケースは良くあることです。
葬祭ディレクター技能審査は国家資格ではありません。
この資格がないと葬祭業を営めない訳でもありません。
葬祭の知識、技能の底上げを目的として作られた制度ですし、
明日の試験日まで、どれ程葬祭の勉強をされたかが重要でしょう。
そして試験日以降も、継続して葬祭の研鑽を積まれることの方が、
葬祭業界としては大切です。
合格できればベストですが、試験に向けて勉強されてきたことが、
今後の葬儀サービスに活かせる事を何より願っております。
まずは明日、持てる力を出し切りましょう!