政治に対する影響力と言う意味では、
表立って出てきませんが、宗教も影響力があるでしょう。
公明党や幸福実現党は支援母体として宗教色の強い団体があります。
政教分離の原則はあるとは言え、強い宗教団体の支持を得ることは、
政治家(だけではないと思いますが)にとって重要なことでしょう。
宗教は古くから、政治に深い影響を与えてきました。
日本では西暦600年頃の聖徳太子(架空の人物です)の時代から、
仏教が政治に影響を与え始めました。
平安、鎌倉時代は仏教が最も活発な時期で天皇との関わりが強かったですし、
室町・戦国時代は一向一揆が一勢力として恐れられました。
江戸時代に入ってからは寺檀制度によって、
民衆の生活と仏教が深く関わっていました。
明治時代に入り廃仏毀釈によって、
仏教から一転して神道(国家神道)が政治利用されますが、
宗教と政治が強い関わりを持って歩んできたことには変わりありません。
戦後、GHQが政教分離原則を打ち出して以降、
ようやく日本の政治と宗教の関係は距離を持っていくことになります。
およそ1350年ほど近い関係に合った政治と宗教ですが、
60年ほど離れるだけで、宗教の影響力は薄まってきているように感じます。
経営が厳しい状況の寺院も増加しているようですし・・・。
一方で、政治への影響力が増しているのがマスメディアで、
政治家を始め多くの人がマスメディアに気を遣うようになっているのが現状でしょう。
今回の鉢呂前経済産業相の発言もオフレコの場での発言だったそうですが、
事を荒立てて辞任に追い込むかどうかは、
少数のマスメディアの判断如何だったような気がします。
あまりにマスメディアの影響力が強すぎるというのも、どうかと思います。
第二次世界大戦では、日本は宗教と政治(軍部)が強い関係で結ばれ、
誤った道を歩みましたが、
ドイツでは、ヒトラーがマスメディアを巧みに利用して誤った道を歩みました。
時代は変わり宗教の影響力は下降しつつありますが、
依然としてマスメディアは強い影響力を持っていることに変わりありません。
ま、マスメディアは無いと生活に不便ですので、
上手に付き合いたいものです。