旅は、チケットを取るところから始まります。
インターネットや雑誌で、この寝台特急の下調べをしました。
どんな部屋があって、値段はいくらで、知れば知るほど気持ちは高まりました。
寝台特急サンライズ号は、毎夜、22:00に東京駅を出ます。
出雲行きと高松行きが半分ずつ連結されています。
出発の時間帯、反対側の東海道線のホームには、
まだ仕事帰りのサラリーマンが多くいました。
入線してくる様子は、さすがに貫録です。
自分の個室を探して、チェックイン!
色々なタイプの部屋があります。通路はせまいですが、
個室は、ベッドに十分足を伸ばして休める広さがあります。
それに、2階には大きな窓があって、天井の半分位まで空が見えます。
天井も高く、窮屈さは全然ありませんでした。
個室は全室オートロックで、
暗証番号を入れないと開かないようになっています。
この頃の出張には、腰を保護するクッションをいつも持ち歩いていました。
ベッドの上に置くと「私のお部屋」という感じです!
8時間位をかけて、東京、神奈川、静岡、愛知、
滋賀、京都、大阪、兵庫をひた走ります。
私は、ひとり旅の夜行の気分を味わおうと思っていましたが、
夜汽車のあの揺れ方がよほど心地よかったのでしょう、
発車してからすぐに、寝てしまったようです。
朝の7時前には岡山に到着しました。
岡山からは、出雲行きと高松行きに分かれます。
そして朝食を取りながら、残り3時間の伯備線の旅が始まりました。
「振り子電車」と呼ばれるくらい、伯備線は揺れます。
サンライズ号も頑張って山間を走ります。
私は、電車に乗りながら地図を見るのが大好きです。
今どの辺で、この辺りに何があって、
あの山は何と言う山で・・・という具合です。
島根県に入って、松江を過ぎると宍道湖が見えて来ました。
そして10時少し前に、12時間余りの旅は終わり、出雲市駅に到着しました。
寝台車に乗ったのは、久し振りでした。
こんな形の旅もあったのですね。「クセ」になりそうです!