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2011年10月05日

「普通」が難しい(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

若い頃は悪びれていた人も、
大人になると尖った感性は削れて丸くなるものです。
盗んだバイクで走りだす♪…ようなことは無くなり、
安全運転がスマートでカッコ良いという価値観になります。
いわゆる「普通」になるということです。

「普通」とうのは「人並み」ということでもありますが、
「特に問題が無いことを表す肯定的な言葉」としても使われます。
普通の状態でいられるというのは簡単に見えますが、
実は難しいものです。

先月、世界陸上がありましたが、
世界記録はたった1つしか生まれませんでした。
期待されたボルトはフライングで失格。
フライングした時、ボルトは「冷静でなかった」と言っています。
100m決勝ですから興奮するのは当然かもしれません。
ただ彼はいかなる場面でも普通の状態でいられるよう心掛けていた事でしょうし、
そういうトレーニングを受けていたはずです。

話は変わりますが、弊社の行っている葬儀司会研修も、
司会で普通の状態をコントロールできるようにします。
日常会話のように司会をするということでは無いですが、
変に抑揚が付いたり、ブツブツと文章を切り過ぎたりすると矯正されます。
遺族や会葬者が、自然に聞こえるような司会の状態に持っていくことです。
基礎的な力や理解が無いと、これが簡単なようで難しい。

10月の弊社研修のご案内

そもそも「普通」とは何か?という議論があるかもしれません。
サービス業や葬儀自体、何が普通なのかわかりにくい。
共通の指標を作るために、葬祭ディレクターのような資格もありますが、
100%カバーできている訳ではありません。地域性もあります。
自ら経験を積み重ねて、トラブルの無い葬儀を施行していくことが、
普通の葬儀の方法論や評価軸を構築する最も近道なのでしょう。

「個性」や「特徴」が持て囃された時期もありましたが、
それらは基礎の力があって初めて活かされるものです。
「感動」や「オリジナル」といった葬儀におけるキーワードも、
基本的な葬儀が出来て初めて応用できるものだと思います。

まずは、普通でいられること。普通を継続できること。
簡単なようで、難しい。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年10月05日 08:02

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