« 葬儀司会研修会in青森 (井手一男) | メイン | 接遇研修会in東海地方(加藤直美) »

2011年10月20日

都合のよい言葉(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

先日近所を散歩していた時のこと、「今日は『埼玉県のB級グルメ祭』を開催しています♪」
という声を聞いて、そこに寄ってみたら、いつも見ている近所の出店が並んでいました。
川越は埼玉県の一部ですし、言っていることは間違っていないのでしょうが、
『埼玉県のB級グルメ祭』と言われたら、県下で選ばれたB級グルメかと思ってしまいます。
それが川越近隣で集めた出店が集まっていると、少し残念です。
また、『B級グルメ』という言葉は少しくらい不味くても言い訳ができる感じがして、
都合よく使われているなと思います。

しかし、『B級グルメ』のような都合のよい言葉は、
濫用され始めると言葉としての信用を落として、
結果的に流行が終わることになるでしょう。
明確な定義もないのに、多用されすぎですね。

葬儀業界でも明確な定義もないのに多様されている言葉があります。
「家族葬」です。耳触りが良い言葉なので耳にする機会が多いですが、
明確な定義はありません。
一般には、近親者のみで行う葬儀のことを指すようです。
近親者といってもどの範囲までを指すのか、
3親等までの親族なのか、親しい友人まで含むのか、まちまちです。
また、遺族のみでお別れをして直ぐ火葬という、
いわゆる「直葬」を指して使用する人もいるようです。

「家族葬は葬儀費用が安い」というイメージが一概にあります。
しかし、決して家族葬だから葬儀が安い訳でもありません。
もし、家族葬と銘打っている葬儀の費用が安かったとしても、
言葉だけで葬儀の費用が安くなることはなく、
安いには安いなりの理由があります。
(どこかでコスト削減をしているのです)

また、家族葬はその言葉の響きから、
アットホームで優しいイメージがあります。
実際にそういう葬儀ができるかどうかは、
葬儀の施行担当者に依るところが大きいでしょう。
家族葬という言葉だけで、葬儀のイメージが良くなる訳ではありません。
気遣いや心配りができる、良い担当者に巡り合うことが何より重要です。

・・・話が飛んでしまいましたが、
耳触りのよい言葉には十分注意した方が良いということです。
言葉やイメージだけが先行してしまうと、
自分が勝手に抱いたイメージと現実とのギャップで、
落胆してしまうことの方が多いです。

「B級グルメ」には、十分注意したいと思います。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年10月20日 08:09

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/2243

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.