確かに、出会いには限りないポテンシャルが秘められている。
よーく考えてみると、私がここに、こうして生きていられるのも父や母のお蔭。
九州生まれで九州育ちの父が、もし京都の女性の言葉に興味を持たなかったら。
歳の離れた劇場の踊り子に興味を持たなかったら・・・
母とは遭遇せず、つまり私はこの世に誕生しなかった。
と、こう考えると何やら祖父母の事まで思い至る。
幼い頃、口髭を生やし、馬に乗って颯爽と闊歩している爺さんの写真があった。
私の父は、だから＜一馬＞と名付けられた・・・とその由来まで聞いたことがある。
(その名は、私が俳優時代に拝借していました)
そうか、あの時爺ちゃんが・・・凧の糸を買いに遠くの店まで行かなければ、
そして婆ちゃんがお店の店子でなかったら、私の父親だって存在してない。
となれば、更にその曾祖父母のことまで・・・知っちゃいない、見たこともない。
三次郎・・・という名前ではなかったかな・・・骨壺によるとだけど。
学生時代に同じクラスの親友に、どれだけ助けられたか分からないし、
色んな影響を受けて様々な人々との出会いを過ごしたのは事実である。
偶然、新幹線で隣に座った人から人生の素晴らしさを学んでみたり、
旅先での思いがけない優しい言葉に癒されたり・・・。
クラブで切磋琢磨した友人たちは、この年になっても仲が良い。
バイト先の怖い係長、社食の優しいおばちゃん、
いつも舞台を見に来てくれていつの間にか知り合いになった人もいる。
(この間はどうも、舞台の上から見てました・・・って可笑しくないか)
考えてみれば、生まれたこの方出会いの連続で、そりゃあもう出会いだらけの人生だ。
そうして個々の人格は育つのだろうし、人は一人では成長できないと知る。
仏教では、自分の両親、両親のそれぞれの両親、そのまた両親・・・と辿れば、
最初は２人、次に４人、次に８人、１６人、３２人、６４人、１２８人と
ここまでで７世代遡ったことになる。
更に２５６人、５１２人、１０２４人、２.０４８人、４.０９６人、８.１９２人、
ここまでは１３世代だ、さあ続いて１６.３８４人、３２.７６８人、６５.５３６人、
１３１.０７２人、２６２.１４４人、５２４.２８８人、１０４.８５７６人・・・
これで２０世代までご先祖様を遡ったことになる。
この計算を続けていくと、２５世代前には３３.５５４.４３２人である。(３千万人超)
昔の平均寿命も合わせて計算すると、一世代２５年程度か。(もっと少ないかも)
２５代前のご先祖様は６２５年程度昔だから、西暦１３８５年室町時代である。
室町時代の人口も諸説あるが、３千万人はいるわけがない。
そして３０代まで世代を遡ると、１.０７３.７４１.８２４人となる。
何と１０億人を突破するのだ・・・どこにそんな数の人間がいるのだ。
産業革命までは、地球の人口は１０億人程度だったはず。
この仏教の計算はトリックであろう。
しかし、このお話で伝えたいのは、
今生きている皆は人類の祖先であるビックマザーの子供、兄弟だ。
だからこそ助け合わなければならないし、
人と人が巡り合うということが、人類を育んできた。
だから、生きている内はその日その日の＜出会い＞を大切にしようということ。
生まれて来る時と死ぬ時以外は、人の世話にならずに自分の足で歩める。
自分の足で歩める時は、人様の為になることを少しでもして、
出会いを大切に生きていきましょう・・・ということかな。
＜ 工場長の割り込み ＞
葬祭ディレクター技能審査に関して、合否結果が出たようです。
既にご存知の方も多いとは思いますが、全体の合格率は下記の通り。
■最終受験者数
１級：1,385名
２級：1,379名
合計：2,764名
■合格者数
１級： 836名
２級：1,037名
合計：1,873名
■合格率
１級：60.4％ （22年度 56.0%）
２級：75.2％ （22年度 52.0%）
全体：67.8％
今年は、2級の合格率が上がりました。
昨年の合格率が低かったこともあり、頑張って勉強された方が多かったのだと思います。
合格者の皆様、おめでとうございます。
