「絆」が今年の漢字に選ばれたが、いささか綺麗事のようにも思える。
絆は家族のように強いつながりを示す漢字だ。
しかし、震災が起きて広く人々の絆を再確認できた・・・とはとても思えない。
ショック状態で再確認できたかもしれないが、同じくらいの早さで忘れていくだろう。
震災を思い起こさせる一字の方が適当だったのではなかろうか。
災害以外では、個人的な話だが子供の誕生である。
個人的には、いやむしろ、こちらの方が一大事だ。
ある人からは「本人が子供なのに、子供ができてどうする」という至言を戴いたが、
まさに父親の大変さを痛感するに尽きる。
高校時代の師からは「立派な父親になれ」が餞の言葉だったが、
大変な道のりになりそうである。
子供は、素直だ。
笑いたいときに笑い、泣きたいときに泣く。
また、急に泣いたりすることは稀で、泣く前には必ず準備期間がある。
そういう所を察してやることが重要だ。
しかし、親としての経験値が足りないというか、
親としての覚悟が足りなかったのだろう。
先日、息子を肺炎で入院させてしまう事態になった。
もちろん風邪の症状が悪化する前にその準備期間があったわけだが、
それを甘く見過ごしてしまった。
無事に退院することはできたが、反省すべき点は多い。
あと、生活の時間配分が変わった。
子供に関わると必然的に時間が足りなくなる。
今まで通りの生活から、変えなければならないことが出てくる。
テレビはほとんど見なくなった。
睡眠時間も、たぶん少し減っている。
子供が寝ている早朝が、最も貴重な仕事(エッセイ)タイムだ。
ということで、早起きすることが増えた。
・・・実は、脳は早朝が最も活性化しているらしい。
これからも変わる部分はあるだろう。
子供が成長するし、時代ももちろん変わっていく。
むしろ、変わっていく環境に対応して、自分も変われることが必要だ。
その準備を、心がけたい。
来年も、注意深く変化を意識して過ごしたいと思う。