実際にフェイスブックを使い始めると、
やはり私の食わず嫌いだったようで、なかなか面白いです。
特に、友達を探す「検索機能」のスピードと質が良いです。
世界で8億人のユーザがいるのに、名前を入力している最中から名前が絞られます。
裏のシステムで、どういう処理を施しているのでしょうね。
また、ウォールにホームページのURLを入力するだけで、
サムネイル(小画面)が表示される点も良いです。
細かい点に配慮されています。
フェイスブックの特徴として、「実名登録制」が挙げられます。
今までのSNSは、特に日本では、実名登録を促すものはほとんどありません。
逆に実名登録だと危険性もあるのではないかという危惧もありました。
しかし、一般ユーザがインターネットに慣れはじめ、
インターネットが生活の一部として切り離せないものになるにつれて、
実名の方が有用だと考える人が増えてきたのでしょう。
私の場合、実名登録制のおかげで、
縁遠かった小学校の友人とも再びつながることができました。非常に懐かしい。
写真も顔写真を登録している人が多いので、
同じ名前の人が何人か候補に挙がっても、記憶にある面影が重なる人がいるものです。
縁が遠くなっている人ほど、実名でないとつながることはできなかったと実感します。
さて、日本でフェイスブックの影響を受けるのは、仏教界かもしれません。
インターネットで「ハンドルネーム」より「実名」の方が一般的となると、
仏教でも「戒名」より「俗名」の方が良い!という議論が隆盛するかもしれません。
そもそも、仏教が発祥したインドには戒名がありません。
戒名は、仏教本来の訓えには無かったものです。
ですので、人が亡くなって俗名のまま浄土に行っても、
仏教の本質は何ら変わるものではない。
むしろ大半の人にとって、俗名の方が馴染みがありますし分かりやすい。
また、実用的でもあるでしょう。
戒名発祥の地である中国でも、墓に掘られている名前はほとんど俗名です。
生前に出家している訳でもないのに、亡くなって敢えて戒名を戴く日本の習慣は、
再考されても良いのかもしれません。
本来、仏教は昔は生活に密着した文化だったと思いますが、
今は人々の生活から離れつつあります。その点で、インターネットとは逆です。
戒名や俗名の議論よりも、もっと本質的な生活との関わりの部分を、
議論すべきなのかもしれません。