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2011年12月13日

家族旅行 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

弾丸ツアーという言葉を聞くけれど、我が家の家族旅行はこれに近い。
土日を利用しての北海道2泊というだけで、小学生や中学生にはきつい。
しかも札幌と旭山動物園の二本立て(どうじゃい! )。

金曜日。
子供が帰宅するのを待ちわびて(as soon as)、直ぐに出発の予定。
私も午後2時ごろには帰宅してシャワーに入る。
小学生、中学生の順番で帰宅。
急き立てるように昨日からの用意を再確認して、
全員がリュックを背負い、動きやすい恰好でさあ出発だ。
私だけ、列車の中で飲もうと決めていたボジョレーヌーボーを一本、
リュック外側のサイドポケットに入れていたのだが、家族から評判が悪い。
呑み助のように思われるのが嫌なのか・・・散々愚痴られた。

西武線に乗って本川越まで、そしてタクシーに乗る。
子供は、タクシーの運転手さんにまで「北海道に行くんです!」と宣言していた。
タクシーの運転手さんも「それは良かったねェ」とニコニコ笑っている。
楽しみにしてくれているのは有り難いが、何だか恥ずかしい。
川越からJRに乗って大宮まで、そこでいよいよ上野を発車した北斗星を待つ。

北斗星の客室は隣通しで二部屋が用意されている。
私が中学の息子と、家内が女の子と一緒である。
列車が滑りこんでくると、周りの乗客までもがジロジロと見入っている。
子供たちは「ワオー、こんなの初めて!」と感嘆の声を上げていた。
(少し旧型の列車であることはスルーした)
列車に乗っても、何もかもがもの珍しくて落ち着かない。
ちょうど食堂車でのディナーの時間(予約制)だから、ついでに探検した。

歩いていても、こんなに揺れるのか?
新幹線と違って、北斗星は揺れる。
この揺れの中で、晩ご飯が食べられるか。
なかなか楽しいけれど、こんな経験も滅多にしないだろうけど、
普段は何気なく済んでいることも、いちいち発見があって面白い。
これが当日の晩飯だ。

まあ食堂車での食事も体験させることの意味合いが大きい。
食事の後は大量に持ち込んだ菓子類(つまみを含む)やジュース、酒、
そしてお楽しみのトランプに、息子が肌身離さず弄っているアイポッドタッチ。
皆でワイワイガヤガヤと大騒ぎして日付が変わる頃、それぞれの部屋でやっと就寝。
みよ、息子の爆睡する姿を・・・。

そういえば昔、我々が若かった頃は「冷凍ミカン」なるものがあった。
そこで販売のお姉さんに「冷凍ミカンください」と云ったら、
「今は、冷凍ミカンとは呼ばないんですよ。剥かなくてもいいように
<むかん>て言います」(おもろい)
と渡されたものがこれです。

味はほぼ同じだった・・・ろう。
冷凍ミカンよりも確かに剥かなくてよい分だけ手間が省けるが、
それでも何だが冷凍ミカンが恋しくなった。
時代が変わるのは、こういう小さなことからも変わっていくんだ。

そして少し肌寒い札幌に着いた。
・・・つづく

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年12月13日 08:30

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