話しは少し飛びますが、お葬式の現場では葬儀社のスタッフも一般の弔問客も
「上人」あるいは「お上人」と言えば、
日蓮宗の住職の事だと勘違いしている人が多い。
恐らく日蓮上人のイメージが強いからだろう。
(日蓮聖人とも書きます)
私もこのブログで川越大師を真言宗と誤記していますが、
単純に大師とくれば真言宗だろうの気持ちから間違えたものです(スマン)
本当は天台宗でした。
でも、蓮如上人とも言いますし、この設問のように親鸞聖人とも言います。
他宗派も色々あるのは存じておりますが (他宗派の事は置いといて) 、
実は蓮如様は「上人」、日蓮様と同じですが親鸞様は「聖人」なのです。
耳で聞いただけなら「しょうにん」となりますが、
表記する場合には明らかに違うのです。
ホントにややこしくて申し訳ございません。
ややこしついでに申しますと、親鸞様は律令仏教の位の尊称であった
「上人」という言葉を著作の何処にも書いておりません。
更に申し上げますと、法然様もかつては「聖人」と書いて、
その時には親鸞様は「上人」と対比させた時代もあったのですが、
やがて時代が進むと、「法然聖人」に対しても「親鸞聖人」となり、
江戸期以降は「親鸞聖人」に対して「法然上人」となり(位置付け)、
そのまま歴代の門主も「上人」となったようです。
だから蓮如様は、蓮如上人なわけなんです。
現在の正式コメントは、「聖人」も「上人」も尊い方を褒め称えた言葉であるとし、
どちらが上ということもない。
単なる一応の決まりであるとしています。
(何か疑わしいですが・・・)
また別の本では、「上人」は組織や秩序の上での高位の僧、
「聖人」は民衆の中に分け入って活動した高徳の僧のイメージだとか。
僕は勝手に「商人」のようなお坊さんに対して
「よっ、しょうにん」だねえ、
と心の中でだけ言っていましたけど。(冗談ですよ)
では設問の答え。
2の仏説無量寿経です。
葬儀の現場では、一般に仏説阿弥陀経が多く読まれているようですが違います。
阿弥陀仏の本願を説かれた仏説無量寿経では、自力のはからいを離れ、
本願他力におまかせする信心の一つで、どんな者も浄土に生まれることができる。
と説かれており、これこそ万人に開かれた絶対平等の救いだとして、
親鸞聖人が真実の教えだと言われたものです。