ＭＣプロデュース

ある会社で先輩の集金に付いて行った時の事。
正直に申し上げますと、この先輩・・・よくお金を落とすのです。（アリャ！）
しかも集金した金額を・・・困ったもんだというわけで、私が付き添いに。
勿論、会社の上司から耳打ちされて事情は呑み込んでいました。
こんな仕事も結構あったのです。
着いた喪家宅で集金となったのですが、私は驚きました。
その先輩が後飾り壇に向かい、徐に般若心経を称え始めたのです。
その行為自体にビックリ・・・彼がこんなことをするなんて信じられません。
ご遺族はとても喜んでいらっしゃいました。
その後、他の会社でも似たような行為をお見かけするようになりましたが、
一つ言わなければなりません。
表題の「摩訶般若波羅蜜多心経」の１０文字を入れても２７６文字のお経。
このお経は、般若すなわち智慧が大切であることを説いたものです。
智慧を体得する極意が説かれているのです。
これは＜自力＞で悟りを開こうとする人たちのお経です。
阿弥陀仏の本願にゆだねる内容のものではありませんので、
浄土真宗では＜般若心経＞をお勤めすることは絶対ありません。
もしそんな導師がいたら・・・ニセモノかもしれません。

喪家の宗派に関係なく、気持ちがこもっていればよいという考えも成り立つでしょうが
そこが宗教の難しいところです。
葬儀社であって、宗教に不勉強な人が多すぎた時代があり、
そして今では・・・変わっているのかな、変わっていないのかな・・・どっち？