« 自戒(工場長こと古家寛) | メイン | 義母を見送りました(加藤直美) »

2012年03月08日

教養 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

就職活動などしたことのない私が言うのも変だが、
大学で学ぶべきことは、社会に出てから役立つことを教えるべき。
当初は、私自身もそう思っていた。
大学を出たって、電話にも出られない、名詞交換の常識も知らない、
敬語はたどたどしいし、お茶の入れ方位は何とかしろよ・・・と。

だが歳を重ね、多くの人と接している内に考え方も変わる。
まして現代の就職氷河期の状況を見る限り尚の事その思いは強くなるようだ。
もしかしたら講師業を続けている内に影響を受けたのかもしれない。

因みに就職氷河期(1993年~2005年)とはリクルートが付けたネーミング。
当社からの就職雑誌「就職ジャーナル」での造語である。

社会に出てから即戦力として戦えるメンバーを企業側も欲しているのは理解できる。
しかし、教育と職業を直結させるのが大学ではないはずだ。
21世紀以降続く不安定な状況の中だからこそ、
物事の本質を見抜く力、環境の変化にも動じない力、新たなものを生み出す創造力、
構想力、応用力といった総合力が求められる。
勿論、全てに於いて優れた人間など大学時代で備わるわけではないだろう。
しかし、それらの能力を将来に亘って磨くためには、
実用重視の大学の在り方ではなく、教養に重きを置くべきではないか。

教養…ヤフー百科事典によると(抜粋)
とかく専門的な知識や特定の職業に限定されやすい我々の精神を、
広く学問、芸術、宗教などに接して全面的に発達させ、
全体的、調和的人間になることが教養人の理想である。
教養ということばの原語である英語やフランス語のcultureが
ラテン語のcultura(耕作)からきていることからわかるように、
土地を耕して作物を育てる意味だったものを「心の耕作」に転義させて、
人間の精神を耕すことが教養であると解されている。

次世代を力強く生き抜く力は、目先の事ではなく、とにかく教養を身に付けること。
そのためには多くの本を読み、大学の内外で多くの議論をすること。
その中でコミュニケーション力を学び論理的思考も習熟されてくるはず。
何だか一見遠回りのようでいて、決してそうではないと思うのだが…。

仕事に必要なスキルは就職してから学べばよい。
但し、これは経験上言えることだが、豊かな教養人…つまり心を耕している人は、
スキルの身に付く速度が圧倒的に早い。
教育は教え込むというより、相手の能力を引き出すことだから…多分。
引き出される能力は、心を耕していないと時間が掛かりますねえ。

私は人事の担当者ではないから、就職のためのノウハウは持ってないけど、
どっちみちそういう人が読むブログじゃないからいいだろう。


<工場長の割り込み>

お陰様でベーシック研修は追加開催が決定しました。
葬祭に関する教養は、この研修でもふれられるでしょう。
奮ってご参加ください。

追加開催決定!葬祭セレモニー司会術[ベーシック講座](第45回) 詳細情報

本講座は、葬儀司会の初心者から指導担当者、専門の司会業者まで、
すべての葬儀施行実務担当者の方々を対象に、葬儀司会における聞きやすく、
癖のない「進行アナウンス」と「弔電」表現について、巧拙の違いと習得方法を
実践的かつ体系的に学ぶ『総合葬儀司会講座』の第1ステップです。

●葬儀司会経験の浅い方の受講がお奨め

これまでの講座では、クセの少ないキャリアの浅い方が講座中から急速に上達するケースが多くありました。もちろんベテランの方も、ご自身の振り返りやマンネリ打破、部下育成時の指導ポイント把握の場として、本講座の活用をお奨めします。

●16年間の蓄積を凝縮した講座内容

講座開始(1997年)から16年。伝えるべき原理原則は守りつつ、受講者の要望を取り入れ、成長を促す内容になっています。すでに受講された方も、復習または貴社スタッフの派遣をご検討いただければ幸いです。

●「家族葬」や「無宗教」の対応力も身につく!
顧客目線でのアドバイス、また「やさしく」「シンプルに」など、高度化する司会者へのリクエストに応えるための知識と表現の基礎力を養成します。

 

開催日時 :2012年4月19日(木・友引前) 9:30~17:00
会場   :飯田橋レインボービル 会議室
      東京都新宿区市谷船河原町11
      TEL.03-3260-4761
定員   :24名(先着順)
参加費  :39,900円(1名様につき)
      (消費税および地方消費税 1,900円含む)
 ※昼食代、テキスト代含む

 

お問い合わせ・お申し込み先は、
綜合ユニコム株式会社ホームページより

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年03月08日 08:30

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/2349

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.