そこから美術館のバスに揺られて20分。
静かな山里に足立美術館はありました。
米国の日本庭園専門誌「Sukiya Living(数奇屋リビング)/
ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」が実施した、
「2011年日本庭園ランキング」で「9年連続庭園日本一」に選ばれた美術館です。
「庭園もまた一幅の絵画である」という創設者足立全康氏の言葉通りに、
近くの山まで借景に入れた五万坪の見事な日本庭園には本当に驚きました。
そしてここは所蔵品の多さはもちろんのこと、
私と故郷を同じにする横山大観のコレクションでも有名な場所です。
春季特別展として横山大観が展示されているのを知って行くことに決めたのです。
パンフレットでしか見たことの無い「紅葉(こうよう)」が展示されていました。
右隻と左隻の2枚に分けて書かれていて縦3m、
横5~6mはあるかと思われる作品です。
秋の作品が春のこの時期に展示されるのはめずらしいとのことです。
そのパワーに圧倒されながらも見ていると、
次第に呼吸が落ち着いて行くのが分かります。
椅子に座って30分も眺めてしまいました。
又、所蔵品ばかりではなく、美術館全体が展示スペースになっていて、
「生の額縁」と言われる、窓を額縁に見立てて庭を臨む工夫が面白くて、
何枚も写真を撮ってしまいました。
ミュージアムショップでは、作品に比べればとっても小さいですが、
「紅葉」の複製画を売っていて、思わず買ってしまいました。
部屋に飾り毎日眺めては、元気をもらっています。
春の1日、優雅な時間が流れました。
又、行きたいと思っています。