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2012年05月31日

映画「エンディングノート」を観て(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

ようやく映画「エンディングノート」を観れました。DVDで。
本当は映画館で観たかったのですが、諸般の事情で外出がままならず・・・。
ただ、DVDで見ても良いドキュメンタリー映画でした。

既にご存知でしょうが、映画の内容は、
死に直面した父親の臨終までの数ヶ月を、娘(である映画監督)が映像に収めたものです。
葬祭業界では数年前から「守秘義務」や「個人情報」などが謳われていますが、
この映画は究極の「プライバシー」の記録です。
加えて、撮影者(監督)が撮影のプロであったので、
映像の質は高く「ドキュメンタリーっぽい拙さ」は、ほとんどありませんでした。
この2点が合わさったことで、非常に稀なドキュメンタリー映画になったと思います。

役者というか、家族の方も良かったですね。
娘が普段からカメラを回しているからか、周りの家族も自然でした。
母親や長男の方にも、感情移入と言うか、同情できましたね。
ドキュメンタリーなのに、不思議なものです。

臨終に際し、「ちょっと二人にして」というお母さん。
(カメラは置き去りにされているから、そのシーンは残っているのですが)
映画としてはクライマックスでもあり、夫婦でしか話せないことだったでしょうが・・・
映画になって表に出てくることも、覚悟の上(諦め!?)だったのかもしれません。

「どういう風に死に至るのですか?」と、長男が医者に質問するシーン。
長男の不安な様子も、良く感じられます。
一方で、死後のことを律儀に考え、真面目すぎる性格。
人間らしいというか、よく人柄が出ていました。

感情がぶつかって、母と長男がタクシーで言い争うところがあるのですが、
さすがに顔にレンズを向けることはできませんが、
カメラは回し続けていたのは、職業病というべきか・・・。
記録の虫というか、もはや息をするようにカメラを回していたのでしょうね。
そういうドキュメンタリー映画でしたから、
観る方(私)も息をするように、自然に入り込めたのかもしれません。

1点、神父でもない監督が「洗礼」をするのは、
カトリックに対してやや敬意を欠くことでしたでしょうか。
ま、映画の本質では無いのですが。

纏まりのない感想ですが、総じて「良い映画だったな」と思えるのは、
監督の手腕なのでしょう。砂田監督の次回作に、期待です。

<追記>
今日は綜合ユニコム様主催の【ベーシック講座】です。
再再追加講座です!

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年05月31日 08:18

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