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2012年06月08日

第46回葬祭セレモニー司会術【ベーシック講座】終了2 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

数年前からFUNETのトップページ(無料)を使って、
講座の度に、少なくとも事前練習をお願いしている。
以来、当日の講座の進行度も早いし、参加者の心構えも全然違うようになった。
今回も事前に発声練習をしてくるように、と連絡を入れてあった(はず)。
「表音文字である<ひらがな>を読めるようにして来て欲しい」と。
しかし、実際は読めない人が半分は居ました。
ひらがなで構成された、ワンブロック25文字を一息で言えないなんて。
ひらがなが読めない人に、どうやって司会のイロハを教えればいいのでしょう。
小学校の一年生のような、たどたどしく喋る人に、司会を教える…。
(普通なら、とても無理)

昨日も申しあげましたが、私は怖いのではなく毎回が一生懸命なのです。
その<一生懸命な私は>当然怒ります。
事前連絡が意味のないものになり、最初からスタートしますから。
やってきてない人は、やってきている人の貴重な時間を横取りしたのですから…。
また、一日での教える内容も変わってきます。
時間配分が必然的に変わります。
あれもこれもと教えたいことがあるのに、時間が足らなくなります。
教えの深度が浅くならざるを得ないのです。
…発声練習をやってこなかった、ひらがなさえ読むことができない、
それでいて司会が上達したいと思っている、超我が儘な人たちのせいで…。
(おーい、どうなってるんだ)

この最初に厳しいことを言わざるを得ない状況が、
「私が厳しい」…となるのでしょう。
しかし、はっきりと申し上げます。
他の団体や特定の葬儀社様ではそんなことはありません。
既に、スタート時点が違いすぎます。
良い悪いは別にして、毎回違う方が全国各地から集まってくるというのは、
スタート時点が最も低位置からになるのはしょうがない。
だからFUNETというシステムを利用し、
講座が少しでも深いものになるようにと努力しています。

事前にお願いした課題をレッスンしてこないのは許されません。
「会社に高いお金を出してもらって、やる気がないなら来る必要なし!」
ちょっと厳しく聞こえるでしょうが、講座がスタートしたら、
いつまでもお客様扱いは相手の為にもなりません。
仕方がないので、全員で30分は無駄な時間を費やすようになりました。
(この講座では、よくある事だから気にしませんが…残念)

次に、やっと技術を教えていく段階に入ります。
しかしその前に、必要な事が…3点あります。
「正確」とは…
「聞きやすい」とは…
「相手のことを考える」とは…
(詳細は書けません)
そのことを前提に講座を進めていきます。

講座の内容は、「フィジカル」「テクニック」「セオリー」に分かれます。
(またまた詳細が書けなくて申し訳ない)
それぞれ分野ごとに説明します。
説明が終われば、実演をしてもらいます。
見本は私がお見せします、が、簡単に思えることでも自分がやるとなると難しい。
講座の中でもお話ししましたが、そこに少しの努力が必要になります。
それは「素振り」という言い方で説明させてもらっています。
(講座に出られた方は分かると思います)

やがて「表現する」ということに対して、あらゆる角度から分析を繰り返します。
同じ現象を見るにしても、聞くにしても、
多角的に辻褄が合わないと納得は得られません。
しかし、どうしてそれが見事に合うのでしょうか。
それは、この講座で教えている「表現」が、人間の生理に根拠があるからです。
後は秘密ということで…

そういった解明の後、各自が「弔電」や「短いナレーション」にチャレンジします。
話しは脱線しますが、葬祭業界は弔電を疎かにし過ぎています。
キチンと表現して読むということは、一体どういうことなのでしょうか?
脱線ついでに申し上げますと、読経の最中…有り難いお釈迦様のお話…
僧侶がお釈迦様の教えを説いて話しているのに、その読経の声に平然と被せて、
「ご焼香をお願います」だなんて…どう思われますか。
お釈迦様の教えを聞いている人が居たら、とても失礼な話です。
(実際、聴いている人は稀)
例えば、自社の社長が会議で大勢の人に向けてお話をされている最中、
「ただ今弊社の社長が話をしておりますが、それではここで…」と、
司会者が別の案内をするというようなことですよ。
とても失礼です。

さて、実技習得の場は、時間がいくらあっても足りません。
この日は、2時間程度は使いましたが、それでも決して十分ではありません。
そんなことは最初から自明の理です。
それでも、少しでも実演できるように頑張るのですが…物理的な時間は容赦なし。
だからこそ、CDでお手本をお持ち帰りいただいているのです。
実は、これが一番大きな事です。

事前練習をしてこなかったからと言って怒られても、
講座の中で何度もやって、それでも不十分な到達地点にいたとしても、
CDのお手本を持ち帰り、車の中でも自宅でも、繰り返し練習ができるのです。
大抵の人は以前より巧くなります。
繰り返し聴いてもらえれば、それこそ「スピードラーニング」(笑)。

この講座の利点は、参加者を本気で、司会が巧くなるようにしょう…ということ。
どこがどう巧くなるかは話せませんが、一度来たら、もう来なくても構いません。
それを承知で詰め込んでいます。
日本全国の葬儀司会を、根底から変えていきたいですね。
(ちょっと大げさか…)
では、参加された皆様、大変お疲れ様でございました。

【お知らせ】
今年のビジネスフェアは6月29日、午後1時~3時で、
通常セミナーのダイジェスト版を予定しています。
今回【チャレンジシート】なるものを用意しています。
新人~経験2年未満の方。
また、これから葬儀司会を始めたいと思ってらっしゃる方。
上司から無理やりチャレンジシートに座らされた方。
是非、体験してみてください。
通常のセミナーより、
私は優しくなりますから…
怖くありませんから…
勿論、全員でやる課題もありますし、チャレンジシートの方がやる課題もあります。
皆さん、是非ご参加ください。

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葬祭セレモニー司会術【ダイジェスト編】
~「聞きやすい」葬儀司会をつくるための手立て(技法)を実践的に習得!
<講師:井手一男>

【B-8】 6月29日(金) 13:00~15:00 B会場

シンポジウム概要
○【フィジカル編】~やっぱり発声・滑舌・口跡は大切
 ・ 口跡が甘いとどうなるか/国語と日本語の違い/ロボット発声法
○【セオリー・テクニック編】~フィジカルが支える言語テクニック
 ・ 上手く聞こえる文章の読み方(区切り方)
○述語から見えてくるもの/弔電発信人の読み方/ミスを防ぐコツ
○葬儀ナレーション例と表現ポイント

お申し込みはこちらから

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セレモニーアテンダント養成講座【ダイジェスト編】
~葬祭スタッフ必須の基本姿勢と接遇スキル
<講師:加藤直美>

【C-1】 6月28日(木)10:00~12:00 C会場

シンポジウム概要
○葬祭接遇スタッフに求められる基本姿勢~お客様の心情理解
○応対場面での「約束事」~身だしなみ/言葉遣い
○葬祭接遇スタッフのカウンセリングスキル~3つの基本姿勢
○相手に伝わる「接遇アクション」のポイント
 ①待機姿勢 ②表情 ③目線 ④お辞儀 ⑤歩き方 ⑥言葉がけ ⑦案内誘導

お申し込みはこちらから

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年06月08日 08:30

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