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2012年07月10日

葬祭ディレクター技能審査受験対策講座in長野(井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

この長野県は一県での開催だが、その参加者は全国本部の受講生より多い。
今年は35名の参加者で、随分と多くの方が受験するんだなあと思う。
その上、毎年あまり落ちる人がいないのでとても優秀なのだが、
その優秀さに驚くよりも寧ろ受験者数の多さに驚いている。
県内、凡その数だけど2万1千人程度の死亡人口かな。
その内、約7千件の施行数だから立派なものである。


(1級受験者の司会対策)

他県と比較するわけではないが、スーツの上着を着用していない受講生は滅多に見ない。
この時期、やたらとクールビズやスーパークールビズとかで、
半袖で施行している地域もあるけど、この県は違うのだろう。
しかし、夏になればこの地域もかなり暑いよ。
県民性なのだろうか、生真面目で勉強熱心、しかし、面白さに欠けるかもしれない。
ルーティーンをしっかり守るので試験には強い、しかし生の現場に、
臨機応変な対応のレベルが十分とは言えないのかもしれない…という印象を持った。
司会で言えば、マニュアルであり、台本にはなっていない…ちと分かりにくいかな。

新宿から松本まで、狩人が歌っていた「特急あずさ」に乗って行く。
非常に雨に弱い路線である。
雨に弱い路線といえば、千葉県にもすぐ止まる路線があるけど、
私はどちらの路線でも、これまでに2回ずつ足止めを食っている。
東京から山梨を抜けて長野に入るのだが、塩尻という駅があり駅名の由来として、
一説に「塩が運ばれたのもこの辺りが最後」だったという話だ。
(多分、嘘だろう)

その塩尻駅では、ワインを作っていて、上記の写真のようにホームで宣伝してある。
以前から知ってはいたが、購入したことは一度もない。
不思議と縁がないのだ。
美味しい水がある地域のワインなのだろうから一度は飲まないといけない。

松本に到着すると、リュックを背負った外人の団体等と一緒に下車。
北アルプスで登山をするのだろうが、大雪渓には永久凍土もあるらしい。
鹿にもやたらと遭遇すると聞いた。
熊はどうなのかな、里へ下りてきているとは聞いているが…。
旅のご無事を祈りましょう。

長野県の葬儀は、前火葬と後火葬が混在しています。
また、通夜は葬祭ホールでは執り行わずに自宅の場合も多く、
その際、納棺は葬儀当日の朝に行われる地域もあるとか。
祭壇に備える「くわ」の形を模したモノは、秉炬(ひんこ)の儀の松明の代わりか?
割とよく見かけます。
諏訪地区では、納棺の際「山椒」と「クルミ」と「糠」を収めるらしい。
山椒はその特性から魔除けだろう。
糠は何を意味するのだろうか、清めるのかな?
火葬場からの帰りに、塩と糠を用意するお宅もあるらしいから。
クルミは、故人のおやつだと聞いたが、ちょっと笑ってしまった。
偶に行われる葬列では、龍灯が、今は絵だけで先頭を歩く。
全国では先行燈の地域もあるが、龍が先頭の方が格好いいよね。
そしてここにも、百万遍念仏の習慣が残っている。
まだまだ地域の絆が強く葬式講の存在や隣組の流れを汲むものまで存在している。
興味深いのは、一部の地域で通夜に「香典」ではなく「お見舞い」を持参すること。
吃驚する話だが、多分お見舞いに伺えずに申し訳ない、お受け取りくださいという意味。
まあ、通夜は喪の決定以前だから、分からないわけではないが…。
もう一つ、「色を付ける」と言って、火葬場へ行く遺族が白布を肩に掛けたりします。
霊界の象徴ともいえる色を纏い、故人と共に火葬場まで行く…という意味らしい。
本当に不思議ですな。

話が講座からやや逸れましたが、充実した二日間でした。
ただ、流石に長野県でも、ここ数年の学科試験の難易度には頭を悩まします。
今は、それほど難しい。
フォローアップのネット講習で頑張りましょう。
では皆様、大変お疲れ様でした。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年07月10日 08:30

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