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2012年07月20日

「大喪の礼」簡素化の方針、という記事(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

先日の読売新聞に、
「大喪の礼」簡素化の方針…陛下のご意向受け
という記事が載っていました。
「大喪の礼(たいそうのれい)」は、天皇陛下の葬儀のことを指します。
記事を読むに、天皇陛下がご自身の葬儀の希望として、
・「火葬を希望」
・「葬儀は極力、国民生活への影響の少ないものとするように(簡素にしたい)」
の2点が挙げられています。
現在の社会情勢に合わせてのご判断なのでしょうが、葬儀の時流として、
「簡素化」が改めて印象付けられる格好になりそうです。

大喪の礼は、明治天皇からの流れとして、
「主に神道形式で行う」
「埋葬(土葬)する」
という形式の葬儀が行われてきた経緯があります。
ただし昭和天皇の葬儀では、戦後の政教分離原則にのっとって、
葬儀の中でも宗教儀礼の伴わない公的な部分と私的な部分を分けたそうです。
(現代の葬儀に於いて、「葬儀」と「告別式」を分けるようなものでしょうか)
記事中に【政教分離を定めた憲法20条に配慮しつつ・・・】とあるのも、
葬儀の公的な部分で宗教色をなくすように配慮したいということでしょう。

今回の天皇陛下の葬儀に対するご希望は、
政教分離原則の点では特に問題ないでしょう。
火葬が仏教的ではないか・・・とも考えられますが、
火葬率が99.8%の日本に於いては、仏教的というよりも大衆的で、
ごく一般的な埋葬方法です。
むしろ、土葬から火葬に埋葬方式が変更されることで、
儀礼そのものが変わることが宮内庁の頭を悩ませるかもしれません 。

簡素化に関しては、個人的には国家の象徴である天皇陛下の葬儀を、
あえて簡素化する必要はないと思いますが・・・(ご本人の希望なのですけどね)。
普通に葬儀を行っても、国賓の警備費がかさむでしょうから、
極力負担の無いように・・・というご配慮の表れなのでしょうが。
国民の哀悼の想いを受け止めていただくことも、
大切なことではないでしょうか。
また簡素化が葬儀軽視の風潮に影響しかねないことも、
気になるところではあります。

今回、大衆紙で記事になっていたので改めて考えましたが、
天皇陛下が葬儀の希望を出されていること自体、
エンディングノートを記すような現在の時流に沿っているかもしれません。
葬儀への関心を寄せてもらうということは、ありがたいことです。
もう陛下は78歳なのかと思いましたが(もっと若い印象がありました)、
今後も健康で国民を励まし続けていただきたいと存じます。


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会場:LEN貸会議室「水道橋」(両日とも)
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      (1名様につき。消費税および地方消費税 1,900円含む)
      ※オリジナルテキスト等教材費、昼食代を含む

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お問い合わせ・お申し込み先は、
綜合ユニコム株式会社ホームページより

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年07月20日 08:10

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