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2012年10月23日

葬儀司会研修in島根 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

私が伺ったのは出雲市だが、島根県の県庁所在地は松江市だ。
人口19万人、全国の県庁所在地の中で最も人口が少ない。
そして韓国との間で問題となっている竹島も島根県の領域に入っている。
今では、松江市は竹島よりも認知度が低いかもしれない…なんてね。
(失礼しました)

この団体の県内シェアは、昨年更に伸びて44.4%。
ちょっと驚きだね。
スタッフは十分頑張っていると思います。
そして今回、研修会には12名の精鋭が集まる予定だったが1名都合により欠席。
結局11名+オブザーバー1名でスタートした。
中級だからハイレベルな所からスタートするのが普通だが、
今回3名の方が実務経験の少ないまま参加されていたので、
午前中は復習の時間として葬儀司会のルールを教えさせていただいた。
そのルールに基づき、午後は様々なナレーションの実演に入る。
本来なら、中級以上のルールはちょっと難しい。
本日は初級~中級だからカットしてあるが、ナレ背景の同一性の話、
表現する視点の劇的移動の話…など、葬儀司会の声のダイナミズムについて、
より理解が深まるようにしている。


(このエクササイズは面白いですよ)

個人的な話で申し訳ないが、この日7~8年振りにT中様が参加された。
彼は(男性です)、この地域で最初に司会が上達したといっても過言ではない。
確か平塚やその他の地域で行われる研修に続けて3~4回来られたと思っている。
随分頑張るし、司会が好きなんだなあと、私の中では強烈に記憶が残っている。
現在の年齢26歳…えっ…じゃあ研修当時の年齢が18・19歳、吃驚した。
巧くなるはずだね、若かったもんな!
ただ今回参加してもらって大変うれしい。
正直、伝えなければならないことが多くあったのだ。
7~8年前の私の司会研修では、まだハッキリと発見できていないルールがあり、
それを別の言い方で教えてきたつもりでも、漠然としたままになっているのではないか。

そして、確かに危惧する点は残っていた。
司会はとても巧い、だがもっと巧くなる…今回の研修でそれを確信した。

私は7年前に高血圧症で倒れ、脳内出血をして意識を無くし一時期記憶も無くした。
2週間ほどで退院したが、以来タバコを止め、ついでに現場にも行かなくなった。
講師を辞めようかとも思ったが、一年間受けている仕事もあるので当面続けた。
ところが、大発見があった!
現場を離れると、こうも色んな景色が見えてくるのか。
現場のプレッシャーから解き放たれ、モノを見る視点がガラッと変わったことで
講義内容に随分変化が生じたものだ。
怪我を押して出場した野球選手が、不思議と力が抜けて素晴らしい打撃を見せたりする。
あれと…一緒かな…申し訳ない…何だか喩えが仰々しくて申し訳ないが、
引退したプロ野球選手が似たような感覚になる、というお話を聞いたことがあるけれど、
野球は体力が勝負だから復帰は相当難しいだろう。
今なら打撃の極意が掴めるかもしれないと感覚的に思いついてもだ。
それなら、せめて指導者という立場で後輩を教えるようになるのだと思う。
私は、既に教える立場にあったものだからラッキーだった。
新たに解明したことや発明したことが、そのまま講義で使えるのだ。
その変化以前に受講された方々には、少し苦い思いが残っている。
その時なりのベストを尽くしたはずだが、今だったらもっと引き出せたのでは…と思う。
いずれにしても今回参加していただいて大変ありがたい。

研修会の午後は、マイクを回しっ放しで、課題は盛りだくさん。
即興のCMはエチュードみたいなもの。
朗読4話は本来なら全てやらせたかった。
全て違うテーマで4話が出来れば、変化の対応としては結構いける。
そして映像課題に合わせるナレは意外と難しい。
50~60個ほどのナレーションを、ほぼ全部読みまわした。

「意図のない表現」は存在しないし、上達もしない。
これをテーマにチャレンジしてもらった。

研修会終了後も一週間、ネットで音声が聴ける。
徹底的に復習が出来るのだ。
私の司会講座は、講座当日を含む前後が大切だ。
発想を転換して、頑張ってくれていると信じたい。
大変お疲れ様でございました。

ホテルに戻り、一人打ち上げに近くの串揚げ屋さんへ。
魚のすり身に赤唐辛子を混ぜた蒲鉾みたいなんだとか…赤天といったかな。
マヨネーズを付けていただく…少しピリッと辛くてまあまあのツマミ。
刺身や串揚げもいただきましたが、刺身醤油は北部九州と一緒で甘くドロッとしている。
とても懐かしかった。

明日は出雲大社へ寄ります。
待ってろよ、八百万の神々。
では。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年10月23日 08:30

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