都内では、前日に気象庁が積雪を発表していたことから、
JRが間引き運転を決定していました。
しかし、結果として雪はそこまで降らず。
予防線を張っていた交通機関は却って混乱し、駅は大混雑。
リスク対策が完全に裏目に出た様子でした。
雪が降っても降らなくても、振り回されるものです・・・。
震災以降、リスクに対する予防は日本全体として敏感になっているように感じます。
昨日ソロモン諸島沖で発生した地震の津波注意報も、
テレビ表示が長時間なされていました。
リスクを予防していくという日本全体の姿勢は、
不便さを感じることもあるでしょうが、安心できるものです。
多少の経済バランスや効率性は、後々検証していけば良いでしょう。
さて、全く話は変わりますが、幼児の泣き声に関して。
少し前の「さかもと未明氏の一件」と、同世代の友人が出産時期にあることもあり、
電車や飛行機における幼児の泣き声に対してどう心構えを持っておくべきか・・・
といった話題が周りでよく議論されます。
私は一人で幼児を連れて帰省した経験があり、その大変さを実感しているので、
幼児や親に非常に同情できるのですが、
同情はするが泣き声を騒音のように感じるのでどうにかして欲しい・・・と思う人も、
少数派ではないようです。
そういう議論の時によく想像することは、
「葬儀中に喪主の子ども(幼児)が大泣きした場合、
スタッフはどういう行動を取るべきか」ということ。
しかも若くして喪主の配偶者が亡くなったケースで、
静観していたら読経中の導師が堪らず「うるさい」と一喝したら・・・
最悪ですね。難しい対応になると思います。
幼児が泣きやむまで、親か代わりになる親戚が、
式場外に一時退出するのが普通・・・と考えるのが一般的かもしれません。
ただ、葬儀スタッフがそこで思考停止してしまうと、
それ以上のサービス向上は望めないでしょう。
事前に導師に、幼児が泣くかもしれない状況を説明して配慮をお願いできなかったか。
保育士資格を持った人を葬儀時間中に待機させることはできなかったか。
司会者や接遇スタッフが、開式前に状況を説明していれば、
子供が泣いても和やかな雰囲気のまま進行できたのではないか。
答えは一つではないでしょうが、難しい対応が迫られる前に、
様々な予防策、事前準備、対応が考えられたのではないかと思います。
そういう配慮がどこまで思い及ぶかが、サービスだと考えます。
尚、ドイツでは「子どもの声を騒音としない」という法が、
2年前に態々施行されました。
その背景には、子どもが発する騒音を理由とした、
保育施設等への訴訟が相次いだことにあるとのことです。
(苦情レベルは日本でも良くあることでしょう)
もし、そのような法令が日本で施行されれば、式中に幼児が泣いたとしても、
その泣き声を気にすることなく葬儀が進行されるようになるでしょう。
逆にスタッフが退出を促したりすると、それこそ法令違反です。
日本人は「場の空気を読む」といった性質が強いと感じますので、
態々法律で規定する必要があるのか・・・ということも含めて、
考えさせられるテーマだとは思います。