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2013年02月13日

交渉術(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

今年、プロ野球のキャンプでマスコミの話題を集めているのは、日本ハムの大谷選手。
当初はメジャーリーグ挑戦を掲げていましたが、
日本ハムのドラフト強行指名、そして交渉により日本球界に残りました。
その交渉術は、球団資料が公開された時に話題になりました。
また先日、その特集記事が出ていたので、改めて交渉に関して考えました。

参照1:日本ハムスカウトディレクターが初めて明かす大谷翔平の心をこうして動かした

参照2:大谷選手との入団交渉時に提示した球団資料について

今回の日本ハムの交渉術は、称賛されている記事をよく目にします。
記事に詳細が載ってますが、私なりに交渉フローを整理してみました。
(1)交渉相手の環境を調査する。
(2)交渉相手の気持ちを正しく理解する。
(3)交渉相手の気持ちに添って、どうすれば希望が実現するかサポートする。
(4)そのサポートにおいて、こちらの希望も織り込んでいく。
(5)押しの一手。

当然と言えば当然の流れなのかもしれません。
ただ、実践するのは難しいですね。
(1)(2)の調査が不足している場合は、
砕けない岩に当たっていくようなもので無謀です。
日本ハムは、一昨年のドラフトで菅野選手を強行指名して失敗しました。
これは(1)(2)の調査、認識不足が考えられます。
(菅野選手は、巨人への愛が強かったですね)

また、(3)の相手の希望をサポートする点も難しい。
(4)とのバランスもあるのでしょうが、本気で相手をサポートしようとすると、
自分や自社の利益には全くならず、損が出ることもあるでしょう。
それでも相手のためを思って、やり通すから相手が心を開くのであって、
その段階に至ってようやく、こちら側の希望も聞いてくれる状況になるでしょう。

最後、(5)の押しの一手は、
最終的にどうしようか悩んでいる時に、背中を押す「何か」です。
こちらの希望する選択を相手にしてもらうための、最後のひと押しです。
これがあると心強いですね。

葬儀でも(3)(4)あたりの折衝はよくあるかもしれません。
社長など決定権のある人なら、臨機応変に対応できるでしょう。
しかし社員の立場では、損するような決定を独断で行うことはできません。
上司に状況を説明し、お伺いを立てて、調整して、
その上迅速に対応しないと相手の信頼も薄れていく・・・。
結果に対するプレッシャーもあり、心労がたたることです。

担当者はできれば遺族の希望に添ってあげたい、
そう思っている方は多いでしょう。
しかし、企業には事情があります。担当者にも都合があります。
どうしても引けないラインは誰にでもありますし、
全ての交渉が上手くいくことはありません。
遺族が心を開くまでに相当時間が掛かる人もいるでしょう。
一方で、通夜葬儀までの時間は限られています。
遺族の希望に添いつつ、こちらの希望も織り込みつつ、
お互い満足いく着地点を見出すことは「技術」が要ることだと思います。

そういう折衝の繰り返しで、担当者や会社は評価されていくのでしょうし、
単に担当者の力量に頼るだけではなく、会社としてもできることがあるでしょう。
そんなことを思いつつ、今日も研修の宣伝です。

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開催日時 :2013年3月12日(火・友引) 9:30~17:00
会場   :飯田橋レインボービル 会議室
      東京都新宿区市谷船河原町11
      TEL.03-3260-4791
定員   :24名(先着順)
参加費  :39,900円(1名様につき)
      (消費税および地方消費税 1,900円含む)
 ※昼食代、テキスト代含む

お問い合わせ・お申し込み先は、
綜合ユニコム株式会社ホームページより

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2013年02月13日 08:17

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