今回の日本ハムの交渉術は、称賛されている記事をよく目にします。
記事に詳細が載ってますが、私なりに交渉フローを整理してみました。
(1)交渉相手の環境を調査する。
(2)交渉相手の気持ちを正しく理解する。
(3)交渉相手の気持ちに添って、どうすれば希望が実現するかサポートする。
(4)そのサポートにおいて、こちらの希望も織り込んでいく。
(5)押しの一手。
当然と言えば当然の流れなのかもしれません。
ただ、実践するのは難しいですね。
(1)(2)の調査が不足している場合は、
砕けない岩に当たっていくようなもので無謀です。
日本ハムは、一昨年のドラフトで菅野選手を強行指名して失敗しました。
これは(1)(2)の調査、認識不足が考えられます。
(菅野選手は、巨人への愛が強かったですね)
また、(3)の相手の希望をサポートする点も難しい。
(4)とのバランスもあるのでしょうが、本気で相手をサポートしようとすると、
自分や自社の利益には全くならず、損が出ることもあるでしょう。
それでも相手のためを思って、やり通すから相手が心を開くのであって、
その段階に至ってようやく、こちら側の希望も聞いてくれる状況になるでしょう。
最後、(5)の押しの一手は、
最終的にどうしようか悩んでいる時に、背中を押す「何か」です。
こちらの希望する選択を相手にしてもらうための、最後のひと押しです。
これがあると心強いですね。
葬儀でも(3)(4)あたりの折衝はよくあるかもしれません。
社長など決定権のある人なら、臨機応変に対応できるでしょう。
しかし社員の立場では、損するような決定を独断で行うことはできません。
上司に状況を説明し、お伺いを立てて、調整して、
その上迅速に対応しないと相手の信頼も薄れていく・・・。
結果に対するプレッシャーもあり、心労がたたることです。
担当者はできれば遺族の希望に添ってあげたい、
そう思っている方は多いでしょう。
しかし、企業には事情があります。担当者にも都合があります。
どうしても引けないラインは誰にでもありますし、
全ての交渉が上手くいくことはありません。
遺族が心を開くまでに相当時間が掛かる人もいるでしょう。
一方で、通夜葬儀までの時間は限られています。
遺族の希望に添いつつ、こちらの希望も織り込みつつ、
お互い満足いく着地点を見出すことは「技術」が要ることだと思います。
そういう折衝の繰り返しで、担当者や会社は評価されていくのでしょうし、
単に担当者の力量に頼るだけではなく、会社としてもできることがあるでしょう。
そんなことを思いつつ、今日も研修の宣伝です。
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定員 :24名(先着順)
参加費 :39,900円(1名様につき)
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お問い合わせ・お申し込み先は、
綜合ユニコム株式会社ホームページより