その葬儀社様とは「打ち合わせ」という形で電話を重ね、
会社に何人の司会担当の者がいて、それぞれ経験が何年でとか、
外注はどうなっているとか、施行件数はいくつで、ホール数がいくつであるとか、
主だった宗派の事や前火葬・後火葬を含む地域習俗の特色など、
担当施行エリアの様子は大まかに分かっていた。
そして相手の要望をお聞きして、アドバイスをさせていただきテキストが決まった。
現地に赴き、参加される皆様とお会いして講座が始まった。
フィジカルの鍛え方、テクニック習得のコツ、葬儀司会のセオリーの基本、
一日掛けてそれらをレッスンした。
特に際立って巧い司会者もいないし、明らかに変化の兆しが見えた人もいない、
皆さんのやる気も今一つ物足りない気がした。
私の言っている事が分かっているのか、いないのか?
司会の守るべきルールを教えているのだ。
大丈夫だろうか、そんな感じだった。
今年、2回目の司会研修開催。
折角呼んでくれたんだ、去年と同じではつまらないだろうから少しレベルを上げるか。
軽い気持ちで…テキストを決めた。
研修が始まり…昼食後から私の眼の色は変わった。
巧い、確実に巧くなっている。
特に入社数年のメンバーが、昨年の私のルールに驚くほど影響を受けていた。
きちんと聞いていてくれたんだ…講師として大変嬉しかった。
危うく涙が出るかと思ったぜ。
実はこういう体験はかなりある。
しかも、いつも急激に巧くなるのは、経験の浅い人たちだ。
(勿論、ベテランも上達しているが)
司会は、最初にルールを決めてやることだ。
そのルールから外れてはいけないよと教えてやれば、あっという間に変わる。
…という事に気付いたのが5~6年前。
講師としては遅いかな…でも何故だかは分からないが、病気をしてから見えてきた。
現在、そういう変わり方をした業者が数十社あるだろう。
今月の6日・7日、綜合ユニコム主催の司会講座が開催される。
既に受講生には予習のページをFUNETでやらせている。(まだ募集中)
また劇的に成長する人がいるだろう、今から楽しみだ。