マナー講座は、中3向けといっても大人の新入社員研修とあまり変わりません。中3の子供たちにとって高校は、社会に出る最初の機会です。しかし「ちゃんとしなさい!」と言われても、どうすることが「ちゃんとしたこと」なのかを知らないと、出来ることも出来ずに終わってしまいます。
講座ではまず、最初に挨拶をさせます。そしてお辞儀をつけさせます。たいがいそこで「そんなお辞儀をしてるようじゃ、どっこの高校にも入れませんよ!!」という私のゲキが飛びます。そこで子供たちは初めて「ハッと」します。今まで親にも先生にも、そんなこと言われたことが無い子供達です。
公立中学ですから、これまで割合のんびりと過ごして来た経緯があります。「受験は、選ばれる側に立つんですよ!」と、またまた私は厳しいことを言います。その辺りから子供たちの目の色が変わり、姿勢がシャキッとして来ます。気持ちの持ちようで変わっていきます。
・高校の正門に到着した時、先生や関係者がいたら? 何を言う? 何をする?
・資料を渡されたら? 何を言う? どう受け取る?
・スリッパを貸してもらったら? 何を言う? どうやって履く?
・廊下の歩き方、部屋への入り方、椅子の座り方・・・
・会場で、他校の友達に話しかけられたら? 等など
班長、副班長を中心に、ロールプレイで実際にやらせながら課題を投げかけて行きました。
子供たちは、初めて教わる世の中の約束事に興味津々という感じです。高校に入れば、次はアルバイトの面接、上級校への進学、そして就職と、マナーを知りそれが身についているということは、彼らにとっての大きな武器なります。早い内からトレーニングすることは非常に大切だと感じます。
講座の最後に、もう一度挨拶(お辞儀)をする時、子供たちはとっても上手になっています。私も「教えてよかった」と思える、うれしい瞬間です!