まず、酉の日(とりのひ)とは、
十二支の酉にあたる日で11月の酉の日を言います。
酉の日は12日ごとにまわってくるので、日の巡りにより
11月の酉の日が2回になる年と3回になる年があり、
順番に一の酉、二の酉、三の酉と呼ばれます。
そしてその酉の日にとり行われるのが【酉の市】。
江戸時代の後期から日本各地の鷲神社(おおとり神社)で
行われ、現在も関東では
「江戸三大酉の市」または「関東三大酉の市」として
浅草・新宿・府中などで毎年大勢の人々で賑わっています。
ちなみに今年の一の酉は11月10日、二の酉は11月22日。
縁起熊手の露店がひしめき合い、
そこらじゅうから威勢の良い手締めのかけ声が響き渡り、
商売繁盛・家内安全を願い、熊手を購入した人は高々に掲げて、
皆が笑顔に溢れ、とにかく雰囲気だけでも相当楽しいです。
縁起物の代表である熊手は、鷲が獲物を鷲掴みにすることになぞらえ
その爪を模したとも言われ、福徳をかき集める、かっこむ、
鷲掴むという意味が込められているそう。
酉の日の由来には神道・仏教でそれぞれ違う解説がされています。
神道の解説、
大酉祭の日に立った市を、酉の市の起源とする。
大鳥神社(鷲神社)の祭神である日本武尊が、
東征の戦勝祈願を鷲宮神社で行い、
祝勝を花畑の大鷲神社の地で行った。
これにちなみ、日本武尊が亡くなった日とされる
11月の酉の日(鷲宮神社では12月の初酉の日)には
大酉祭が行われる。また、浅草・鷲神社の社伝では、
日本武尊が鷲神社に戦勝のお礼参りをしたのが
11月の酉の日であり、その際、社前の松に武具の熊手を
立て掛けたことから、大酉祭を行い、熊手を縁起物とするとしている。
仏教(浅草酉の寺・長国寺)の解説
鷲妙見大菩薩の開帳日に立った市を酉の市の起源とする。
1265年(文永2年)11月の酉の日、日蓮宗の宗祖・
日蓮上人が、上総国鷲巣(現・千葉県茂原市)の
小早川家(現・大本山鷲山寺)に滞在の折、
国家平穏を祈ったところ、明星(金星)が明るく輝きだし、
鷲妙見大菩薩が現れ出た。これにちなみ、浅草の長国寺では、
創建以来、11月の酉の日に鷲山寺から
鷲妙見大菩薩の出開帳が行われた。
その後1771年(明和8年)長国寺に鷲妙見大菩薩が勧請され、
11月の酉の日に開帳されるようになった。
(出典:Wikipedia)
酉の市で欠かせない熊手は神道による由来だったのですね。
酉の市で熊手を購入した時は、
神輿祭りをはたから見ているのではなく、神輿を担いでいる感じです。
うまく例えられませんが、是非あの雰囲気を感じて、
江戸っ子魂を呼び起こしていただきたいです。