そんなところから少しづつ学んで、やがて数十年と時が経ち、何やら有難味も
薄れてしまいましたが、やはり似たような疑問を持たれる方は多いですな。
そこで表題の「葬儀でお称えされるお経」となるわけです。
葬儀でお経を読まれる前に、偈文や作法等が入るのが常なんですけど、
この際細かい事柄は省略していきましょう。(許してね)
では早速お経を構成している内容ですが、お経の始まりには必ず
「如是我聞」と書かれており、その読み方は
「にょぜがもん」または「じょしがぶん」と読みます。
これは、呉音読み、漢音読み違いです。
ですから、仏説阿弥陀経を「ぶっせつあみだきょう」と読めば呉音読み、
「ふっせつあびたけい(天台宗)」と読めば漢音読みです。
「私はこのように(お釈迦様から)聞きました」という意味です。
ですから、「如是我聞」からお経を読まれるのだと思っていいでしょう。
で、各宗派で読まれるお経は違うのですが、
私は築地本願寺に通いましたので真宗系は得意ですから、今回は浄土宗バージョン。
まあ親戚みたいなものか…怒られるかな。
因みに、浄土宗は呉音読みしたり、漢音読みしたりがあります。
一般的な浄土宗の葬儀に於けるお経は、以下のように3部構成になっていると思います。
① 道場偈…道場を清め、身支度を整え、仏様を恭しくお招きする。
② お経の部分…仏様を前に有り難くお経を聞いて、皆で念仏を唱え焼香する。
③ 送佛偈…来ていただいた仏様を丁重にお見送りする。
① 道場偈の部分をもう少し細かく説明すると、道場偈に続いて、香偈(焼香して道場を清め)、三宝礼(仏法僧に従うと誓い)三奉請(仏様をお招きし)懺悔偈(今までの行いを懺悔します)
② お経の部分の説明ですが、開経偈(お経が始まるよ)、誦経(本来は、この部分がお経です。誦経の間に、念仏一会でお焼香)、回向文(法事に応じた、今回は葬儀のバージョンです。十念終わる)、摂益文(念仏賛嘆)、念仏(浄土宗の法事としては一番大事な部分…ここね、お焼香が一番多いとこ。念仏を唱え、阿弥陀様の救済に感謝)、総回向偈(仏様の教えを信じて極楽に往生することを誓う)
※浄土宗は、何かのブロック終わるたびに十念です。
③ 送佛偈の部分の説明、総願偈(皆様も一緒に、極楽へ行くぞ、と誓い)、送仏偈(お帰りいただきます、お疲れ様でございました)、最後に低声十念(僧侶のみ)。
というような構成ですね。何か「コックリさん」のようなイメージを私は持ちましたが、これは「コックリさん」の方が真似をしたのでしょうね。お他宗派も、大体似たようなものでしょうか。
ではまた。