解説:葬儀概論より
【解答×】
近年、会葬者が焼香するとき過剰な作法を見ることが多くなっていま
す。立って遺族に礼をし、振り返って両サイドの参列者に礼をし、焼香
を終えてもまた同様にする例が多く見られます。これは遺族に2回礼を
強いることになり、精神的に負担の多い遺族にさらなる負担を課すこと
になり推奨できません。
会葬者はまず前に出て祭壇中央に向いて一礼をし、一歩前に出て焼香、
合掌。一歩下がって遺族に軽く会釈程度で下がる、というので充分です。
会葬者が深く礼をすれば遺族も深く礼をしなければ、となりがちです。
軽く会釈程度でよく、また他の参列者への礼は不要です。
こうした過剰な例が普及したのはいつからかわかりませんが、
最初に焼香する人がこうした過剰な礼をすると後に倣って過剰な例が
続くことになります。司会者は始まる前にアナウンスしておくといいかも
しれません。そして遺族には「立たずにその場で会釈を返す程度で
いいですよ」と伝えておくとよいでしょう。
会葬者は死者を弔うために焼香するのですから、まず死者に向かい、
遺族の精神的な負担を考慮して軽く会釈1回する程度、
他の参列者への礼は不要です。これは献花や玉串を供えるときも
同様です。
実際に現場に立たれている方はすぐにお気づきになったでしょうか?
お恥ずかしいですが、参列者として焼香をする場合は、
私も「近年の過剰な作法」そのものでした。
先に焼香をする人の真似をしていましたが、まさしくこの悪い例です。
しかし例に倣わず、会釈程度で済ますとなると、
一見素っ気なく、無礼に見えてしまうのではないか??
特に2人・3人ずつの焼香の場合なんかは特に・・・
なんて思ってしまいます。
実際は、色々な感情が込み上げていて、
作法などあまり考えずに終わってしまっていますが、
もし機会があったら冷静に見てみたいと思います。
「司会者は始まる前にアナウンスしておくといいかもしれません。」と
概論にはありますが、実際はどのようなアナウンスが
有効なのでしょうか・・・??
余談ですがつい最近、突然の不幸があり急遽かけつけたのですが、
喪服のワンピースを着るにあたり、
背中のチャックが半分ほどしか閉まらず、
その状態でジャケットを羽織って参列したため、
変な汗をかきながら出来るだけ深くお辞儀をしないように心がけました。
もしかしたらその位がベストだったのかもしれないなぁ~と思う
今日この頃です。