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2015年02月09日

喪中見舞い (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

家族葬が増え、葬儀の在り方などが徐々に変化しているけれど、
中でも「喪中見舞い」という言葉が、最近盛んに使われだしているらしい。

 

喪中見舞いとは、服喪中に付き静かに年始を過ごされている方へ、
慰めと励ましの言葉を述べさせていただくものである。

現在、喪に服している期間は1年間(または13カ月)である。
そして喪中の期間には喪中ハガキ、正式には年賀欠礼状というハガキをだす。
喪中ハガキ(年賀欠礼状)は訃報のハガキではなく、
「喪中につき新年のお慶びをお伝えできず失礼する」という趣旨のものだ。
11月下旬から12月上旬の間に年賀欠礼状(喪中ハガキ)だすのが普通だ。

年賀欠礼状(喪中ハガキ)が届いた人は、
「喪中見舞い」というお悔やみの言葉を書いて返事をだしてもよいが、
一般的には「寒中見舞い」と称して、
松の内が明けて立春迄を目処にだす方が圧倒的に多い。
または、年賀欠礼状(喪中ハガキ)をいただいたら…というよりも、
服喪中であることを知らずに、あるいはウッカリ失念して、
年賀状をだして来た相手に対して、
逆にこちらが寒中見舞いをだすことの方が多かったのではないか。
それが普通だった、と思う。

つまり、年賀欠礼状にたいして喪中見舞いをだすのは稀で、むしろ寒中見舞いをだし、
また、こちらが喪中であるにも関わらず、年賀状を寄越した相手に対して
(服喪中の事前連絡のある・なし、いずれも)、寒中見舞いをだす
…これが圧倒的に多かったと思う。

ところが最近、本来の「喪中見舞い」にスポットが当たっているらしい。
それもそのはず、家族葬が増え、お葬式に参加できない人が増えている。
そんな彼らが、お悔やみの言葉を相手に伝えるための一つの手段として、
お焼香に伺う代わりに、弔電やお花と同じように、
季節を問わずにだすことができる供養の形として
「喪中見舞い」に頼っていくのは当然だろう。

もしかしたら近い将来、弔電や供花よりも多くなる予感がする。
「喪中見舞い」に添える品物は、バリエーションが多い。
少なくとも現在の返礼品は全て使える。
そして何より、現在の「お香典」の代わりとなるだろう。

いい商売になるよなあ!


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投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2015年02月09日 08:30

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