2030年、東京オリンピックが終わって10年後…
超・超高齢社会の日本では、人口に於ける65歳以上の高齢者の占める割合が
実に4割を超えている、という予測値が出ている。
15年先の近未来だから、恐らく、この数値は当たるだろう。
現在は、お年寄りが誰にも看取られず、一人っきりで亡くなることを
「孤立死・孤独死」と呼び、社会問題化している。
しかし近い将来、この状態が当たり前になる日が来るのだ。
今から、80年前まで…兄弟姉妹は5人~8人が当たり前だった。
それが、50年前になると…兄弟姉妹は平均2人~4人程度に減り、
30年前になると…兄弟姉妹は2人居れば多い方だった。
現在、結婚もしない人が増えたから、子供以前の話だろうし、
結婚していても子供を作らない家庭も多いのだ。
まあ、大雑把な話で申し訳ないが、要するに、時代と共に環境も変わるし
社会構成比率も大きく変わったのである。
この時代が変わることを前提に話を進めると、
今、悲惨な状態に思える「お年寄りの孤立死・孤独死」。
勿論哀しいけれど、15年先には、そう珍しくないケースになるのだろう。
それが「当たり前」のような時代が来るやもしれぬ。
(一人暮らしのお世話をする近未来のロボット…パーヘル君)
ちょっと捻った云い方をすれば、死ぬ時だけ看取られて幸せだろうか。
死ぬ前に、たくさんの幸せを感じて、たまたま死の瞬間に一人…
というケースも大いに考えられる。
これは厳密に云うと「孤立死・孤独死」ではないだろう。
確かに、一人だけで死を迎えたが、彼が孤独だったかどうかは分からないのだ。
だって、環境が一人暮らしなんだから、一人で亡くなって当たり前。
そういう時代が、近未来だ。
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